公開日:2026.10.22
更新日:2026.10.22
AIが勝手に「会社の物語」を作る時代へ|中小企業の信用を守る情報管理

東京大学法学部卒業後、三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)に入行。
さらにニューヨーク支店にて国際金融業務も経験し、法務と金融の双方に通じたスペシャリストとして、30年以上にわたり中小企業・個人事業主の“実行型支援”を展開。貸金業務取扱主任者。
東京大学法学部卒業後、三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)に入行。
さらにニューヨーク支店にて国際金融業務も経験し、法務と金融の双方に通じたスペシャリストとして、30年以上にわたり中小企業・個人事業主の“実行型支援”を展開。貸金業務取扱主任者。
生成AIを使えば、本人が関与していない「人物の伝記」や「会社の評判記事」を、以前より容易に作れる時代になりました。問題は、完全な作り話だけではありません。正しい会社情報に誤った説明が混ざると、取引先や顧客は真偽を見分けにくくなります。
中小企業に必要なのは、AIを恐れて利用をやめることではありません。「会社が持つ情報」と「会社について流通する情報」を区別して守ることです。
本記事では、偽情報がもたらす信用維持のコストを整理し、取引や資金繰りに実際の影響が出た場合に、何を先に確認すべきかを考えます。
▼ この記事で分かること
- 新しい信用コスト偽情報を作る側と確認する側のコストの非対称性
- AIリスクの分け方偽情報・社内情報の入力・AI出力の誤用の3つ
- 費用の考え方予防・発見・復旧・信用回復の4区分
- 資金繰りの見方影響の時期と金額を3〜6か月先で確認する
- 最初の対策高額な製品より、重要情報・基礎対策・公式情報の整備から
AI時代の情報管理は「盗まれないこと」だけでは足りない
結論:機密情報の保護に加え、外部に流通する自社情報の正確性と、事実で説明できる体制を守る必要があります。
「本人の知らないところで、自分の伝記が出版されていた」。米紙ニューヨーク・タイムズのテクノロジー記者、カシミール・ヒル氏が報告した出来事です。
本人が関与しないまま、実際の経歴と、本人には心当たりのないエピソードが一冊にまとめられていました。
| 報告 | 2026年7月16日、ニューヨーク・タイムズ(カシミール・ヒル氏) |
|---|---|
| 刊行 | 2025年8月、Amazonで刊行 |
| 体裁・価格 | 90ページ、ハードカバー26.99ドル |
| 国内での紹介 | 2026年10月2日、クーリエ・ジャポン |
私は、この話を有名人に限った特殊な出来事だとは考えていません。会社名や代表者名を手掛かりに、企業紹介、評判記事、動画、偽のウェブページを大量に作ることは、以前より容易になりました。
こうした低品質・不正確なAI生成コンテンツは「AIスロップ」とも呼ばれます。厄介なのは、内容のすべてが虚偽とは限らない点です。
これからの情報管理は、社内から情報が盗まれる場面だけを想定していては不十分です。「自社について勝手に作られる情報」と、それを受けて取引先や金融機関が何を確認するのかまで、視野に入れる必要があります。

AIが下げたのは「偽情報を作るコスト」
結論:制作側の負担が小さくなる一方、企業が誤情報を発見・照合・訂正する負担は同じようには減りません。
虚偽情報や誹謗中傷は、生成AIが登場する前から存在していました。ただ、人物を調べ、文章を書き、サイトや本として量産するには、相応の時間と人手が必要でした。生成AIは、この制作工程の一部を短縮したのです。
Amazonで新たに刊行された電子書籍の月間点数は、2020〜2022年のおおむね10万冊から、2025年末には30万冊を超える水準まで増えています。平均的な品質指標にも低下傾向が見られます。
ただし、この研究は電子書籍の供給量と品質の変化を分析したもので、企業に関する偽情報の発生件数や被害を示す統計ではありません。刊行点数の増加をすべてAIの影響と断定できない点にも注意が必要です。
ヒル氏の取材では、生成AIを出版作業に利用し、Amazon上に445冊の書籍を掲載していた別の出版者も紹介されています。
ここで私が注目するのは、その人物の収益ではありません。一つの形式ができれば、題材を入れ替えながら大量に制作できる。そうした供給側のコスト構造の変化です。
一方、企業側には、誤情報の発見、事実確認、訂正依頼、取引先への説明といった対応が必要になります。こうした調査や説明に費やす時間・人件費も、AI時代に企業が負担する新たな「信用維持コスト」として考える必要があります。
「半分正しい企業情報」が信用に与える影響
結論:正しい情報と虚偽が混在すると見分けにくく、取引先や金融機関への追加説明が必要になる場合があります。
例えば、会社名、所在地、代表者、事業内容までは正しいのに、「主要取引先との契約が終了した」「経営状態が急速に悪化している」といった誤った記述が混ざっているとします。読む人にとっては、全面的な作り話よりも、かえって真偽を見分けにくくなります。
さらに、そうした文章が別のサイトで引用されたり、生成AIの回答に取り込まれたりすると、同様の誤情報が繰り返し表示される可能性があります。
ただし、すべてのAIサービスが同じ情報を学習・参照するわけではありません。誤情報の拡散経路や影響は、個別に確認する必要があります。
金融機関の融資審査は、インターネット上の評判だけで決まるものではありません。基本となるのは、次のような項目です。
融資審査の基本となるもの
- 事業の実態
- 決算書・試算表
- 資金使途と返済原資
- 既存借入
- 資金繰り
しかし、公開情報と会社の提出資料に食い違いが見つかれば、追加の説明や事実確認を求められる場合があります。



中小企業のAIリスクは3つに分ける
結論:偽情報、社内情報の不適切な入力、AI出力の誤用を分けることで、必要な対策と担当者の役割を整理しやすくなります。
AIに関係する問題をすべて「サイバー攻撃」とひとくくりにすると、打つべき対策を誤ります。経営者は少なくとも、次の三つを分けて把握しておくとよいでしょう。
| 外部で作られる情報のリスク | 偽レビュー、なりすましサイト、架空の経歴、虚偽の不祥事情報などが、自社の信用や取引に影響する可能性 |
|---|---|
| 社内から入力・流出する情報のリスク | 社員が契約書、顧客情報、決算情報、設計データなどを生成AIに入力し、利用条件によっては個人情報・営業秘密の管理上の問題が生じる可能性 |
| AIの回答を信じすぎるリスク | 出力された誤情報を検証しないまま、顧客説明、広告、契約判断、経営判断に利用してしまう可能性 |
「AIの利用をめぐるサイバーリスク」が、組織向けの第3位に初めて選ばれました。例として、情報漏えいや権利侵害、AI生成結果の無検証利用、攻撃の容易化・巧妙化などが挙げられています。
なお、この順位は、個々の企業における発生確率や被害規模を示すものではありません。
社内の生成AI利用で最初に決めること
結論:一律の利用禁止ではなく、入力してよい情報、使えるサービス、契約・設定、最終確認者を決めます。
「この契約書を要約して」「顧客一覧を分析して」「試算表の問題を整理して」。
生成AIは実務の効率化に役立ちます。ただし、便利だからといって、社内資料を無条件に入力してよいわけではありません。
個人情報保護委員会は、事業者が生成AIに個人情報を入力する際、特定した利用目的の達成に必要な範囲内であることを確認するよう注意を促しています。
また、本人の同意なく入力した個人データが回答生成以外の目的で扱われる場合には、個人情報保護法に違反する可能性があるとして、機械学習への利用の有無などを十分に確認するよう求めています。
出典:個人情報保護委員会|生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について
一方で、保存・学習利用・アクセス管理の条件はサービスや契約・設定によって異なるため、入力しただけで一律に「情報漏えい」と断定するのも適切ではありません。
私なら、最初から分厚い規程を作るのではなく、まず一枚の利用ルールを用意します。記載するのは次の四点です。
- 入力禁止・要承認の情報
- 利用を認めるサービスと設定
- 匿名化・マスキングの方法
- 出力の最終確認者
ただし、これは完成形ではなく出発点にすぎません。顧客情報や営業秘密を扱う業務では、契約条件、法令、アクセス権限、ログ管理などを踏まえた追加の対策が必要です。
AIを導入する際は、どの業務を任せ、どこで人が判断するかを決めることも重要です。社員教育、出力確認、自社情報の監視にかかる時間と費用まで含めて、実際の導入コストと効果を見極める必要があります。
セキュリティ費用は4つに分けて考える
結論:予防・発見・復旧・信用回復に分けると、ソフト代だけでは見えない費用と優先順位が整理できます。
経営者にとって難しいのは、情報セキュリティが、直接売上を生む投資に見えにくいことです。しかし、費用をソフトウェア代だけで考えていると、本当に必要な予算は見えてきません。私は次の四つに分けて考えます。
| 費用の区分 | 主な内容 |
|---|---|
| 予防費用 | 多要素認証、ソフトウェア更新、バックアップ、アクセス権限の管理、社員教育など |
| 発見費用 | ログの確認、異常検知、公式アカウントの監視、自社名・代表者名を使った偽情報の点検など |
| 復旧費用 | 停止したシステムの復元、専門家対応、取引処理の再開、代替業務への切り替えなど |
| 信用回復費用 | 顧客・取引先への説明、事実確認、偽情報の訂正・削除申請、再発防止策の周知など |
IPAが全国の中小企業4,191社を対象に実施した2024年度の調査では、過去3期にサイバーインシデントが発生した企業について、次のように報告されています。
| 被害額の平均 | 73万円 |
|---|---|
| 復旧までの期間の平均 | 5.8日 |
| 被害額100万円以上 | 9.4% |
| 復旧に50日以上を要した企業 | 2.1% |
※上記はサイバーインシデント全般に関する集計であり、AIに起因する被害額を示すものではありません。また、被害額73万円は調査対象4,191社全体の平均ではありません。
実際の経営負担は、復旧業者への支払額だけでは測れません。受注や請求の停止、納期の遅延、再作業、社員の対応時間が加わるからです。
被害額の平均をそのまま予算の目安にするのではなく、「自社の業務が何日止まれば、どの入金が遅れるか」を確認しておくことが重要です。
情報管理は取引継続の判断材料にもなる
結論:情報セキュリティは事故防止にとどまらず、委託先の選定や取引継続を判断する材料にもなり得ます。
情報セキュリティへの投資には、もう一つの役割があります。「この会社に顧客情報を預けられるか」「委託先として求める管理水準を満たしているか」を、取引先から確認される場面への備えです。
IPAの2024年度調査では、取引先から情報セキュリティ対策を求められた経験があり、専門部署または担当者を設けている企業の59.8%が、要請に応じた対策が取引につながった大きな要因だと回答しています。
ただし、これは調査対象企業の認識であり、対策の実施が受注を保証するわけではありません。
サプライチェーン全体の対策状況を可視化する「SCS評価制度」の整備が進んでいます。2026年10月22日時点のIPA公表情報では、★3・★4について2027年3月頃の運用開始が予定されています。
全企業に一律の取得義務があるわけではありません。まずは、自社の取引先がどのような管理体制や評価基準を求めているかを確認することが先決です。
設備の更新、技術者の確保、業務のデジタル化と同じように、情報管理体制も、取引関係を維持するための経営基盤になり得る。私はそう位置づけています。
信用リスクは3〜6か月先の資金繰りに波及する
結論:受注保留や請求・入金の遅れが生じる場合、影響の時期と金額を3〜6か月先の資金繰りで確認します。
金融実務の立場から、私がこのテーマで重視したいのは、信用上の問題が資金繰りに影響するまでの時間差です。
偽情報やセキュリティ事故が生じても、直ちに売上や融資に影響するとは限りません。しかし、事実確認や業務停止が長引けば、入金時期や資金残高に影響が表れることがあります。
例えば、顧客による発注保留、出荷・検収の遅延、システム障害による請求書の発行停止、取引先からの追加資料の要求などです。実際の影響は、業種、取引契約、回収条件、顧客集中度によって異なります。
私は、風評や事故の件数だけを見るのではなく、次の順番で数字を確認することが重要だと考えています。
- 01影響を受ける取引先・契約・受注残を特定し、売上計上への影響と、請求・入金への影響を分ける。
- 02当月から3か月先、必要に応じて6か月先までの入金予定と、給与、仕入、納税、借入返済などの支払予定を資金繰り表に落とし込む。
- 03一時的な入金の後ずれなのか、取引継続や収益力そのものに変化があるのかを見極める。
- 04資金が不足する場合は、原因と期間、必要金額、返済原資を説明できる資料を整えたうえで、調達手段を検討する。
緊急の支払いに備えて短期資金を確保する判断が必要な会社もあれば、手元資金で十分に対応できる会社もあります。
また、調達を検討する際は、事故対応費用、入金遅延に伴う運転資金、恒常的なセキュリティ投資を分けて考える必要があります。一時的な資金不足への対策を継続的な借入依存に変えないためにも、返済原資と調達後の出口を見通しておくことが重要です。
中小企業が最初に整える5つの対策
結論:高額な製品を先に選ばず、重要情報・基礎対策・公式情報・監視担当・事故対応の順に整えます。
最初から高額なシステムを導入する必要があるとは限りません。まずは、重要な情報と、止まると困る業務を特定します。
顧客情報、契約書、決算情報、設計データ、売掛先・取引条件、代表者の画像や音声など、何を優先すべきかは業種や事業構造によって変わります。
- 01重要情報と責任者を決める。どの情報を誰が扱い、異常時に誰が判断するのかを明確にする。
- 02基礎対策を徹底する。多要素認証、権限管理、端末・OSの更新、復元可能なバックアップ、社員教育を優先する。
- 03公式情報を整える。会社概要、代表者名、正式なサービス内容、問い合わせ窓口を、公式サイトと主要な外部媒体で一致させる。
- 04自社名などを定期的に確認する。代表者名・会社名・主力商品名での検索や、主要なプラットフォーム上のなりすまし確認を、担当業務に組み込む。
- 05誤情報・事故への対応手順を決める。証拠保全、実害の確認、専門家への相談、社外説明について、責任者と順序を整理する。
IPAの「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン第4.0版」も、経営者の役割と段階的な対策を整理しています。私なら、AI専用の規則だけを先行させず、既存の情報管理・事業継続の体制に組み込む方法を選びます。
ただし、情報漏えいや不正アクセスが疑われる場合は、費用の比較よりも必要な初動対応と被害拡大の防止を優先します。
公式情報の整備は「信用の防衛線」になる
結論:会社概要、代表者、サービス、連絡先の正式情報を一致させ、誤情報と照合できる基準点を持ちます。
偽情報への備えというと、監視ツールや削除申請を思い浮かべがちです。しかしその前に、「自社の正式な情報はどこにあるのか」を明確にしておく必要があります。
会社概要、役員プロフィール、商品・サービスの正式名称、連絡先、更新日を公式サイトで整合させ、重要な変更内容と根拠資料を社内に残します。誤情報が見つかった際にも、いつ何が変更されたかを取引先へ説明しやすくなります。
会社自身の説明力が弱まる状態
- 公式サイトの代表者名が古い
- SNSと説明が食い違う
- サイトごとにサービス名がばらばら
私は、SEOやAIO(生成AIを通じた情報発見への対応)を、集客のためだけの作業だとは捉えていません。自社が責任を持つ一次情報を整理して公開し、変更があれば更新することも重要です。
ただし、公式情報を整えただけで、AIの誤回答や検索結果を完全に制御できるわけではありません。
補助金は必要な対策を決めてから確認する
結論:守るべき情報と必要な対策を先に決め、対象サービス、申請要件、募集時期を後から確認します。
必要な対策が決まっても、費用負担が課題になる場合があります。2026年の「デジタル化・AI導入補助金」には「セキュリティ対策推進枠」があり、対象となる登録サービスの利用料(最大2年分)などが補助対象とされています。補助額と補助率は次のとおりです。
| 補助額 | 5万〜150万円 |
|---|---|
| 補助率(中小企業) | 2分の1以内 |
| 補助率(小規模事業者) | 3分の2以内 |
※2026年10月22日時点の公式情報です。制度内容や公募状況は変更される場合があるため、申請前に最新の公募要領をご確認ください。
- 導入予定のサービスが補助対象か
- 対象サービス・支援事業者の登録要件を満たすか
- 募集締切と契約・発注の時期に問題がないか
すべてのセキュリティ製品が補助対象になるわけではありません。IPAの「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載され、IT導入支援事業者を通じて所定の登録を受けた対象サービスであることなど、制度の要件を確認する必要があります。
補助金を探してから製品を選ぶのは、順番が逆です。守るべき情報と止められない業務を特定し、必要な対策を決め、その費用に使える制度があるかを確認する。ここでも、経営判断の順番は変わりません。
※募集回ごとの締切や交付決定前の契約・発注の扱いは、最新の公募要領をご確認ください。申請しても採択や補助金の交付が保証されるものではありません。
偽情報を発見したら何を先に確認するか
結論:証拠保全と事実照合を優先し、実害の大きさに応じて削除申請や注意喚起の順番を判断します。
自社や代表者について誤った本、サイト、SNS投稿、動画などを見つけたときは、次の順番で対応を進めます。
- 01証拠を保存する。掲載ページのURL、表示内容、確認日時、販売ページ、関連する連絡履歴などを保存する。
- 02事実と照合する。事実と異なる箇所を公式資料と照合し、どの取引先にどのような影響が生じているかを整理する。
- 03対応を検討する。掲載先への報告・削除手続き、関係先への個別説明、必要に応じた公式発表を検討する。
事実を照合する際は、掲載元のドメイン名、運営主体、情報の発信日時、代表者名・所在地・連絡先、自社公式サイトの記載との一致を確認します。
この順番にするのは、早い段階でSNS上で大きく反論すると、それまで知られていなかった誤情報を、かえって広めてしまう場合があるためです。
– 顧客の被害防止が優先される場合 –
偽の振込先への誘導や、現在進行中のなりすまし詐欺など、顧客の被害防止を優先すべき場合には、速やかな注意喚起が必要です。
人物や企業について無断で文章を書くことが、直ちにすべて違法になるわけではありません。名誉・信用、プライバシー、肖像、著作権など、事案によって論点は変わります。
削除や損害賠償の可否は個別に検討し、必要に応じて弁護士などの専門家に確認するのが適切です。
まとめ|会社が持つ情報と会社についての情報を守る
結論:今確認すべきは、公式情報、AI利用ルール、対応体制、資金繰りです。過剰な反応や、一律に調達を急ぐことは避けます。
生成AIによって情報を作る側の負担は小さくなりました。一方、誤情報の発見・訂正や取引先への説明には、企業側の時間と費用がかかります。これがAI時代の新しい信用コストです。
経営者が優先すべきは、公式情報の整備、社内のAI利用ルール、誤情報への対応責任者の明確化です。取引保留や業務停止が生じた場合は、3〜6か月先の入金予定と資金残高を確認します。
具体的な影響を把握する前から、高額な対策や資金調達を急ぐ必要はありません。必要な対策と資金使途、返済原資を整理して判断することが重要です。資金調達の順番は、「資金調達エージェントとは何をするのか」でも解説しています。
私は、情報管理とは社内の秘密を守るだけでなく、自社について正しい情報を示し、取引先や金融機関に説明できる状態を整えることだと考えています。それが、AI時代に企業の信用を守る基本ではないでしょうか。
本記事は、当サイトのコンテンツポリシーに基づき、ヒューマントラスト株式会社 統括責任者・三坂大作が執筆し、資金調達顧問・丹下浩一が監修しています。
- >The New York Times(2026年7月16日)「I Got Slopped」
- >クーリエ・ジャポン(2026年10月2日)「『AIで勝手に伝記を書かれた』米紙記者が出会ったAIスロップの『中の人』」
- >NBER Working Paper 34777(2026年7月改訂)「AI and the Quantity and Usage of Creative Products: Have LLMs Boosted Creation of Valuable Books?」
- >NBER Digest(2026年5月)「How Large Language Models Are Reshaping the Book Market」
- >IPA「情報セキュリティ10大脅威2026」
- >IPA「2024年度 中小企業における情報セキュリティ対策に関する実態調査」
- >IPA「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン 第4.0版」
- >IPA「SCS評価制度|よくある質問」
- >個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について」
- >デジタル化・AI導入補助金2026「セキュリティ対策推進枠」
- >文化庁「AIと著作権について」

早稲田大学理工学部卒業後、三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)に入行。法人営業・国際業務・市場営業・支店長・内部監査を歴任し、退職後は事業会社にて経営企画・業務統括責任者を経験。銀行の審査側の論理と事業会社経営の実情の双方に通じた資金調達のスペシャリストとして、中堅中小企業の"実行型支援"を展開。
早稲田大学理工学部卒業後、三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)に入行。法人営業・国際業務・市場営業・支店長・内部監査を歴任し、退職後は事業会社にて経営企画・業務統括責任者を経験。銀行の審査側の論理と事業会社経営の実情の双方に通じた資金調達のスペシャリストとして、中堅中小企業の"実行型支援"を展開。







