ブログ
ミサカノ分析

公開日:2026.07.23

更新日:2026.07.23

サクっと資金調達の評判を三坂大作が分析|手数料・審査・RBFの注意点

サクっと資金調達の評判・手数料・審査・RBFの注意点を三坂大作が実務視点で分析する記事のアイキャッチ画像

▼ この記事で分かること

  • サービス類型将来の決済売上を譲渡するRBF型(請求書買取型ファクタリングとは別)
  • 向いている会社収納代行経由の売上が継続し、資金を成長投資へ回せる法人
  • 手数料公式表示は5%~(現行ページに上限の明示なし)
  • 資金提供まで最短4営業日(約1分で分かるのは概算額のシミュレーション)
  • 審査の見方売上の継続性、口座入出金、精算・チャージバック履歴
  • 確認ポイント回収基準額、予備回収期間、債権譲渡通知・登記、契約終了時の精算

「サクっと資金調達」は、一般的な請求書買取型ファクタリングとは異なり、将来発生する決済売上を基礎とした債権を譲渡し、先に資金を受け取るRBF(レベニュー・ベースド・ファイナンス)型のサービスです。

公式サイトでは、手数料5%~、最短4営業日、決算書・担保・保証人不要と案内されています。ただし、利用後は将来の売上から一定額を回収へ充てるため、申込み時の手軽さだけでなく、6か月後、12か月後の資金繰りまで見通しておく必要があります。

本記事では、口コミや広告表現をそのまま紹介するのではなく、サクっと資金調達が自社に適しているか、利用前に何を確認すべきかを、資金調達全体の中で整理します。

【 この記事の執筆・監修者 】
執筆・監修者 三坂大作
ヒューマントラスト株式会社
統括責任者・取締役
東京大学法学部卒業
三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)出身
法人融資・資金調達支援歴30年以上
貸金業務取扱主任者(国家資格)
※ヒューマントラスト株式会社は
認定経営革新等支援機関です
(認定支援機関ID:107813001112)

サクっと資金調達はどのような法人に向いているか

結論:収納代行を通じた売上が安定し、調達資金を成長投資へ使える法人に向くサービスです。赤字補填や当日・翌日の支払い対応が目的なら慎重に判断すべきです。

申込み条件は、法人であること、過去6か月以上の売上実績があること、収納代行サービスを利用していることです。個人事業主は、現行の公式案内では対象外です。

特に相性がよいのは、EC、小売、飲食、旅行、サロン、スクール、アプリ運営、サブスクリプション事業など、クレジットカード決済や収納代行会社からの入金が継続している法人です。

広告費、在庫仕入れ、設備導入、採用などに資金を投下し、その後に増える粗利益で回収負担を吸収できる場合には、銀行融資を待つ間の機会損失を抑える手段になり得ます。

一方、次のような場合は、申込みより先に別の手段を検討すべきです。

申込みより先に別の手段を検討したい状況
  • 売上の大半が銀行振込で、収納代行サービスを利用していない
  • 今日または明日の支払いに間に合わせる必要がある
  • 毎月の固定費や赤字を補填することが主な目的である
  • 調達後の月次資金繰りを作成していない
  • 将来売上や対象口座を他社へ譲渡・担保設定している
  • 税金滞納、口座差押え、決済代行契約の終了等が懸念される

サクっと資金調達は、資金不足を恒久的に解消するものではありません。譲渡対象となる決済売上から回収が行われるため、回収期間中は、その分だけ自社に残る入金額が少なくなります。

三坂大作
執筆者|三坂のコメント判断の起点は「いくら調達できるか」ではありません。「毎月いくら回収へ回り、それでも事業を継続できるか」です。ここを飛ばして申し込むと、半年後の資金繰りが苦しくなることがあります。

サクっと資金調達の基本情報

結論:運営主体や利用規約は公開されていますが、資本背景や金融関連の登録が、審査通過や利用結果を保証するものではありません。

サービス名 サクっと資金調達
運営会社 株式会社カンム
代表者 代表取締役 八巻渉
所在地 東京都渋谷区恵比寿1丁目20-18 三富ビル新館4階
設立 2011年1月14日
資本背景 MUFGグループ
契約の基本構造 将来発生する決済代行会社向け債権の譲渡
申込み対象 法人。個人事業主は対象外
主な条件 過去6か月以上の売上実績、収納代行サービスの利用
資金化可能額 100万円~最大1億円
手数料表示 5%~
予定回収期間 6か月または12か月
資金提供まで 最短4営業日
必要書類 原則として代表者本人確認資料。審査状況により追加確認あり
データ連携 Moneytree等による銀行口座情報・入出金明細等の連携
担保・保証人 不要
手続き オンラインを基本とする
参考情報

サクっと資金調達 公式サイト

公式情報では、最大1億円、最短4営業日、100万円からの利用、代表者本人確認資料を中心とした申込みが案内されています。具体的な利用条件は、基本情報テーブルの「参考情報」から最新の公式サイトをご確認ください。

登録の意味を取り違えない

株式会社カンムは、前払式支払手段発行者、第二種金融商品取引業者、電子決済等代行業者として登録されています。
ただし、これらは同社が行う各事業に関する登録であり、「サクっと資金調達」が行政機関から優良サービスとして認定されているという意味ではありません。

サクっと資金調達の評判・口コミはどう見るべきか

結論:公開されている利用者の声は運営会社が掲載する導入事例が中心です。独立した第三者口コミとは区別して読む必要があります。

公式サイトの利用事例で主に評価されているのは、融資より短い期間で資金を確保できたこと、手続きや提出書類の負担が比較的少なかったこと、過去の決算だけでなく現在の売上を見てもらえたこと、手元資金を厚くして設備や事業成長へ投資できたことです。

具体的には、GFM社の利用事例で、手続きの簡便さや、必要な時期に資金を確保しやすかった点が紹介されています。

ただし、公式導入事例は、運営会社が利用企業を選定し、取材・編集したコンテンツです。そのため、「利用者全体が同じ評価をしている」「自社も同じ条件で利用できる」と判断するのは適切ではありません。

口コミは、次のように具体的な確認事項へ置き換えて読むことが重要です。

口コミ・導入事例で見かける内容 契約前に確認する事項
入金が早かった 申込み日、本審査完了日、入金日
手続きが簡単だった 連携した口座数、追加資料、面談の有無
決算書なしで利用できた 代わりに確認された売上・口座データ
赤字でも利用できた 足元の売上推移と回収可能性
毎月の負担が軽かった 回収基準額、予定回収期間、予備回収期間
手数料が低かった 譲渡対象債権額、実際の手取額、付随費用

三坂大作が見るサクっと資金調達の強み

結論:本質的な強みは、決算書の提出負担を抑えながら、実際の売上・入出金データで現在の事業状態を評価する点にあります。

  • サクっと資金調達の主な強み
  • 01過去の決算だけでなく、足元の売上を評価できる
  • 02回収時期を6か月または12か月に分散できる
  • 03担保・保証人・経営者保証が不要

過去の決算だけでなく、足元の売上を評価できる

銀行融資では、決算書、試算表、借入状況、事業計画、返済原資などを確認し、過去から現在までの財務状況を評価します。

これに対してサクっと資金調達では、収納代行会社からの売上情報や銀行口座の入出金データを使い、将来のキャッシュフローを予測する仕組みが採用されています。

そのため、前期決算が赤字でも、足元の売上が回復している法人や、継続課金による売上が積み上がっている法人は、決算書中心の審査とは異なる評価を受けられる可能性があります。

ただし、「決算書不要」は「財務状態を確認しない」という意味ではありません。口座入出金や決済履歴を直接確認する以上、売上の減少、資金流出、返金、チャージバックなどは、むしろ審査データへ反映されやすい仕組みと考えられます。

回収時期を6か月または12か月に分散できる

一般的な2者間ファクタリングでは、売掛金が入金された後、まとまった金額をファクタリング会社へ支払います。サクっと資金調達では、提示された取引プランに基づき、予定回収期間を6か月または12か月に設定できます。

一度に大きな資金が流出しにくい点は利点ですが、回収期間中は、対象売上から回収額が充てられるため、その分だけ自社へ残る入金額が少なくなります。

したがって、「分散されるから負担が軽い」と受け止めるのではなく、月次資金繰り表へ回収基準額を反映したうえで確認する必要があります。

担保・保証人・経営者保証が不要

公式サイトでは、担保・保証人、経営者保証は不要と案内されています。利用規約では、債権譲渡を真正かつ有効な譲渡として行い、株式会社カンムと利用企業のいずれも、譲渡対象債権の買戻しを請求する権利を持たないとされています。

また、予定回収期間と予備回収期間を通じても回収額が譲渡対象債権額へ達しなかった場合、通常はその差額を利用企業が支払う必要はないと規定されています。

「ノンリコース」の理解に注意

虚偽申告、二重譲渡、対象口座や決済代行契約の終了など、契約違反や契約終了事由がある場合は、別の精算義務が生じる可能性があります。「ノンリコースだから何が起きても負担がない」と理解しないことが重要です。

審査は何を見ていると考えられるか

結論:審査が甘いサービスではありません。従来の融資や請求書ファクタリングとは、評価の重心が異なるサービスです。

公式情報では、過去の売上、銀行口座の入出金情報などを利用し、AIによって将来のキャッシュフローを予測すると説明されています。

プライバシーポリシーでは、法人・代表者に関する情報、金融機関口座情報、口座の入出金明細、収納債権の売上金・精算履歴、チャージバック履歴、外部サービスとの連携情報を取得対象として掲げており、これらの情報は事前審査や契約締結の検討などに利用されます。

ここから、実務上は次のような点が重視されると考えられます。

審査上の着眼点 実務上の意味
売上の継続性 将来債権が継続して発生するか
月ごとの売上変動 予測可能性と季節変動の程度
収納代行会社からの入金 対象となる決済売上の実在性
チャージバック・返金 売上の品質と取消リスク
口座残高・入出金 回収後も事業を維持できるか
資金流出の状況 他社返済や固定費で資金が枯渇していないか
対象口座の状態 差押えや担保設定等がないか
決済代行契約 対象期間中も売上回収を継続できるか
申告内容との整合性 虚偽や不自然な取引がないか

これは公表された審査配点ではなく、取得情報と契約構造から見た実務上の見立てです。

一般的な請求書ファクタリングでは、既に発生した売掛債権と売掛先の支払能力が審査の中心になります。

これに対してサクっと資金調達では、将来発生する決済代行会社向け債権を譲渡するため、利用企業自身の売上継続性とトランザクションデータが重要になります。

また、AI審査は人による確認をなくすものではありません。売上実績や買取額によっては、電話や面談でのヒアリングが行われる場合があります。

融資とファクタリングで与信の見方がどう違うかは、審査は何を見ているのか|融資とファクタリングで違う与信の見方で整理しています。

ミサカノミクスで見る判断ポイント

結論:条件だけを見るのではなく、銀行融資、ビジネスローン、ファクタリングとの順番を整理することが重要です。

ミサカノミクスでは、資金調達を「早い」「安い」「通りやすい」という条件だけで判断しません。資金使途、必要時期、返済・回収原資、調達後の資金繰り、次の調達手段までを因果関係で整理します。

会社の状況 優先して検討する手段
着金まで数週間以上待てる 銀行融資、公庫、制度融資
成長機会があり、最短4営業日程度で資金が必要 サクっと資金調達などのRBF
確定済みの請求書があり、即日性を重視 2者間ファクタリング
高コスト調達が常態化している 借り換え、資金繰りの再設計
赤字や固定費不足が続いている 経営改善、リスケジュール、財務再構築

サクっと資金調達は、一般的なファクタリングより長い期間を対象とし、銀行融資より機動的な調達手段として位置づけられます。ただし、会社を立て直すための恒久的な資金ではありません。

三坂大作
執筆者|三坂のコメント「広告費を増やせば数か月後に粗利益が増える」「仕入れを行えば確定した受注に対応できる」。資金投下と回収の因果関係を説明できる場面で使うのが基本です。
営業赤字や税金滞納の補填だけに使えば、対象売上からの回収がその後の資金繰りを圧迫し、次の資金調達をさらに難しくする可能性があります。

資金調達の順番そのものについては、三坂大作が語る資金調達の順番と判断軸もあわせてご覧ください。

手数料5%~はどう見るべきか

結論:2026年7月時点の公式表示は「5%~」です。現行ページに上限の明示がないため、最低値だけで判断してはいけません。

ベータ版提供開始時の公式発表では、上限7.5%という条件が公表されていました。ただし、その後、利用対象や期間設定などが変更されています。

過去の条件が、現在のすべての契約へそのまま適用されるとは限りません。手数料を判断するときは、最低手数料率ではなく、次の金額を確認してください。

契約前に必ず数字で確認する項目
譲渡対象債権額 将来売上のうち、いくらを譲渡するか
譲渡対価 実際に入金される金額
手数料額 譲渡対象債権額と譲渡対価の差
手取額に対するコスト 実際に使える資金に対する負担
回収基準額 毎月の資金繰りへの影響
予定回収期間 6か月または12か月
予備回収期間 売上不足時に回収が続く期間
振込・登記等の費用 表示手数料以外の負担
手取額に対するコストで見る
– 譲渡対象債権額600万円の例 –

譲渡対象債権額が600万円、仮に手数料率が10%だった場合、譲渡対価は540万円、手数料額は60万円です。この場合、譲渡対象債権額に対する手数料率は10%ですが、実際の手取額540万円に対するコスト割合は約11.1%になります。

銀行融資の金利と債権譲渡の手数料は、法的性質も期間も異なるため、表面上の数字だけを横並びにすべきではありません。重要なのは、540万円を使って60万円を上回る粗利益や資金効果を生み出せるかどうかです。

資金を投下して売上・粗利益が増えるのであれば、手数料を支払う合理性があります。逆に、赤字補填で資金が消えるだけであれば、手数料が最低水準であっても負担は重くなります。

比較サイトや広告の訴求は、そのまま信じてよいか

結論:比較サイトではシミュレーション時間と入金時間、旧条件と現行条件が混同されがちです。最終判断は現在の公式情報と提示された取引プランを基準にしてください。

流通しやすい表現 監査結果 実際に確認すべき内容
1分で資金調達できる 誤認のおそれ 約1分は概算額のシミュレーション
即日入金に対応 公式と不整合 現行の公式表示は最短4営業日
手数料は最大7.5% 旧情報の可能性 現行表示は5%~。上限は要見積り
個人事業主も利用できる 公式と不整合 現行の申込み対象は法人
決算書不要なので審査が甘い 条件省略 口座・売上・精算履歴等を確認
売上が減った月は支払い不要 説明不足 不足分は後の回収日や予備回収期間へ持ち越し
絶対に取引先へ知られない 誤認のおそれ 決済代行会社への通知や登記条項あり
追加費用は一切ない 断定できない 振込・登記等の費用負担条項あり

公式サイトにも「業界最安水準」という訴求がありますが、公開ページだけでは、比較対象、調査時点、比較条件の詳細までは確認できません。

したがって、「第三者が業界最安と認定した」と読むのではなく、運営会社による広告上の表現として理解するのが適切です。

また、正式版リリース時の公式発表では、「約1分」はメールアドレスと直近1年間の年商を入力して概算額を確認するシミュレーションを指しています。資金提供自体は最短4営業日です。

利用前に確認したい注意点

結論:最も重要なのは、通常の売上減少時の取扱いと、契約違反・契約終了時の精算を分けて理解することです。

注意点①予定回収期間
– 6か月・12か月で終了するとは限らない –

利用規約では、6か月または12か月は原則として予定回収期間とされています。回収基準額に満たない不足分は後の回収基準日へ持ち越され、予定回収期間後も予備回収期間中の回収が続く場合があります。

各回収基準日に受け取る決済売上が回収基準額を下回った場合は、その時点の受領額が回収対象となり、不足分は次回以降へ持ち越されます。

そのため、「6か月または12か月が経過すれば、必ず回収が終了する」とは限りません。契約前には、予定回収期間だけでなく、売上が想定を下回った場合の取扱いまで確認する必要があります。

取引プランで確認する事項
  • 毎月の回収基準額
  • 売上不足時の持ち越し方法
  • 予備回収期間の長さ
  • 予定より早く回収が完了する場合の取扱い
  • 回収対象となる決済売上の範囲
  • 任意の早期精算が可能か
  • 回収終了の確認方法
注意点②債権譲渡通知・登記
– 既存の融資・ABLとの関係を確認 –

利用規約には、決済代行会社への債権譲渡通知や、要請に応じて債権譲渡登記等を行う条項があります。既存の融資、ABL、他の債権譲渡契約との抵触を事前に確認してください。

利用規約では、決済代行会社へ民法上の対抗要件を具備するための通知を行う権限を、株式会社カンムへ委任するとされています。

また、同社から要請された場合には、債権譲渡登記その他の手続きを行う権限を委任し、必要書類を交付する条項があります。手続きに必要な費用は、利用企業の負担とされています。

一般の顧客すべてへ通知されるという意味ではありませんが、決済代行会社への通知や債権譲渡登記が、既存の融資、ABL、他の債権譲渡契約へ影響する可能性があります。

契約前に確認したい項目
  • どの決済代行会社へ通知されるか
  • 債権譲渡登記を行う条件
  • 登記費用の見込額
  • 契約終了後の登記抹消手続き
  • 既存の融資・ABL契約との抵触
  • 他社へ譲渡済みの債権が含まれていないか
注意点③契約終了時の精算
– 通常の売上減少とは扱いが異なる –

通常の売上減少による回収不足では差額負担がないとされる一方、契約違反等を理由に契約が解除・終了した場合は、未回収額の支払いを求められる条項があります。

通常の売上減少により、予定回収期間と予備回収期間を通じても譲渡対象債権額へ達しなかった場合、規約上は差額を支払う必要がないとされています。

一方、表明保証違反、二重譲渡、決済代行契約の終了、データ連携契約の終了、対象口座の利用停止などによって契約が解除・終了した場合は、未回収額の支払いを求められる可能性があります。

この二つは分けて理解しなければなりません。「売上が下がった場合は差額負担がない」という説明だけを見て、契約期間中に決済代行会社や対象口座を自由に変更できると考えないことが重要です。

注意点④対象口座とデータ連携
– 回収完了まで維持が必要 –

Moneytreeでは、事業資金管理に利用している銀行口座を選択し、連携する手続きが行われます。

審査では、Moneytree等を通じて事業用口座の情報を連携します。連携対象となる口座と取得情報の範囲は、申込み前に確認してください。

利用規約でも、譲渡対象債権の回収が終了するまで、データプラットフォームサービス契約を維持し、口座関連情報を共有することが求められています。

企業側から見れば、詳細な財務・決済情報を外部サービスへ継続的に連携することになります。経営者だけで判断せず、経理担当者や情報管理責任者とも確認することが望まれます。

社内で確認する項目
  • 連携対象となる口座
  • 取得されるデータの範囲
  • 社内規程上の承認
  • データの共同利用先
  • 契約終了後のデータの取扱い
  • 担当者や代表者が変更した場合の手続き
注意点⑤会計・税務処理
– 契約名称だけで判断しない –

債権譲渡という契約名称だけで、借入金への該当性やオフバランス処理を一律に判断することはできません。契約の実態に基づき、顧問税理士・公認会計士へ確認してください。

会計上の処理は、権利・リスクの移転、法的保全、買戻しに関する権利義務など、契約の実態に基づいて判断されます。

企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」では、金融資産の消滅を認識するために、譲受人の権利が法的に保全されていること、譲受人が権利を享受できること、譲渡人が実質的な買戻しの権利・義務を持たないことなどが要件とされています。

したがって、「融資ではないから必ず借入金にならない」「必ずオフバランスになる」と一律に断定するのは適切ではありません。

また、国税庁の質疑応答事例では、一定の事実関係における金銭債権の買取手数料を、消費税上の非課税取引として整理しています。ただし、具体的な契約へ適用する場合には、異なる課税関係が生じる可能性があります。

契約書と取引プランを顧問税理士・公認会計士へ提示し、仕訳、決算表示、消費税処理を確認してください。

向いている法人・慎重に考えたい法人

結論:向き不向きは業種名ではなく、決済ルート、売上の継続性、資金使途、回収後の資金繰りで決まります。

向いている会社

  • クレジットカードやオンライン決済による売上が継続している
  • 過去6か月以上の売上履歴がある
  • EC、小売、飲食、旅行、サロン、スクールなどを運営している
  • 継続課金型のSaaS・サブスクリプション事業を行っている
  • 広告、在庫、設備、採用へ資金を投下する予定がある
  • 資金投下によって増える粗利益を説明できる
  • 銀行融資を待つ間の機会損失が大きい
  • 前期決算より足元の売上が改善している
  • 回収後の月次資金繰りを作成できる

重要なのは、「この資金を使えば売上が増える」という期待ではありません。いつ資金を投下し、いつ売上となり、いつ現金として回収されるのかを、自社の言葉で説明できることです。

慎重に考えたい会社

  • 個人事業主・フリーランスは本サービスの対象外です
  • 事業開始から6か月未満
  • 売上の大半が銀行振込である
  • 即日または翌日の入金が必要である
  • 慢性的な赤字補填が目的である
  • 回収期間中の資金繰りを試算していない
  • 将来債権や対象口座に他社の権利が設定されている
  • 税金滞納、口座差押え等の懸念がある
  • 決済代行会社を変更・解約する予定がある
  • 調達後の融資・借り換えへの出口が決まっていない

確定済みの請求書があり、より短い期間で資金が必要な場合は、通常の2者間ファクタリングの方が時間軸に合う可能性があります。

ファクタリング等の利用が常態化している場合は、追加の資金化よりも、借り換えや資金繰りの再設計を先に検討する必要があります。

他社比較の前に見るべき判断軸

結論:RBF、請求書ファクタリング、融資は対象資産と回収の仕組みが異なります。手数料やスピードだけを横並びにしてはいけません。

判断軸 サクっと資金調達 請求書ファクタリング 銀行融資・公的融資
対象 将来の決済売上 発生済みの売掛債権 企業の返済能力
審査の重心 売上継続性・入出金 売掛先・債権の実在性 決算・返済原資・事業計画
入金まで 最短4営業日 最短即日の場合あり 数週間~数か月の場合あり
資金負担 将来売上から回収 売掛金入金後に精算 毎月返済
表示コスト 買取手数料 買取手数料 金利・保証料等
適した用途 成長投資・機会確保 短期の入金サイト調整 中長期の運転・設備資金
主な注意点 回収期間中の資金繰り 翌月以降の資金繰り 審査期間・返済負担

比較する際は、次の順番で確認してください。

  • 01なぜ資金が必要なのか
  • 02いつまでに必要なのか
  • 03何を原資に回収・返済するのか
  • 04調達後に毎月いくら残るのか
  • 05調達終了後にどの手段へ移行するのか

会社選びより先に、この五つを整理することが、資金調達判断を誤らないための基本です。

よくある質問(FAQ)

結論:一般的な請求書ファクタリングや融資とは異なるため、入金速度だけでなく将来売上の回収条件を確認する必要があります。

Qサクっと資金調達はファクタリングですか。
A

契約形式は将来債権の譲渡ですが、既に発生した請求書を買い取る一般的なファクタリングとは異なり、今後発生する決済代行会社向け債権を対象とするRBF型のサービスです。

Q個人事業主も利用できますか。
A

2026年7月時点の公式サイトでは、個人事業主は利用できないと案内されています。申込み対象は法人です。

Q赤字や債務超過でも申し込めますか。
A

公式サイトでは、赤字や債務超過でも申込み可能と案内されています。ただし、申込みができることと審査に通過することは別です。売上継続性、入出金、精算履歴等による審査があります。

Q即日で資金を受け取れますか。
A

現行の公式表示は最短4営業日です。約1分で確認できるのは概算の調達見込み額であり、資金提供自体ではありません。

Q売上が減った月は支払いがなくなりますか。
A

回収基準額を下回る場合、その月の実際の受領額を基礎に回収されます。ただし、不足分は後の回収基準日や予備回収期間へ持ち越されるため、負担そのものが消えるわけではありません。

Q取引先や銀行へ知られる可能性はありますか。
A

一般の顧客すべてへ通知される仕組みではありません。一方、利用規約には、決済代行会社への債権譲渡通知や、要請に応じて債権譲渡登記等を行う条項があります。金融機関や既存債権者への影響は、契約前に確認してください。

Q途中で一括精算できますか。
A

利用規約では、譲渡対象債権の買戻し請求権を認めていません。一般的なローンの繰上返済とは異なるため、任意の早期精算の可否と条件は個別に確認してください。

まとめ|会社選びの前に、資金調達全体の整理が重要

結論:資金調達は入金時点で成功するのではなく、回収期間中も資金繰りを維持し、次の手段へつなげられて初めて有効になります。

サクっと資金調達は、収納代行サービスを通じて今後発生する売上を基礎に、将来債権を先に資金化するRBF型のサービスです。

継続的な決済売上があり、広告、仕入れ、設備、採用などへ資金を投下することで粗利益を増やせる法人にとっては、銀行融資を待つ間の機会を確保する選択肢になり得ます。

一方で、決算書不要、最短4営業日、手数料5%~という表面的な条件だけで判断してはいけません。

利用前に確認すべきなのは、譲渡対象債権額と実際の手取額、毎月の回収基準額、予備回収期間、決済代行会社への通知、債権譲渡登記、そして契約終了時の精算条件です。

資金調達は、資金が入金された時点で成功するものではありません。その資金を使って利益を生み出し、回収期間中も資金繰りを維持し、銀行融資や財務改善など次の手段へつなげられて、初めて経営上有効な資金調達になります。

サクっと資金調達を利用するかどうかより先に、「なぜ今この資金が必要なのか」「毎月の回収後にいくら残るのか」「利用後にどこへ着地するのか」を整理することが重要です。

知恵袋

三坂大作が実務ベースで整理!

サクっと資金調達を利用するかどうかより先に、
「なぜ今、資金が必要なのか」
を整理することが重要です。

銀行融資・RBF・ビジネスローン・ファクタリングを含めた
資金調達全体の順番をご相談ください。

資金調達全体をプロに相談


✉ 資金調達エージェントへ相談する ›

借り換え・再設計


HTファイナンス ›

確定済み売掛金の早期資金化


HTペイ ›

本記事は、当サイトのコンテンツポリシーに基づき、ヒューマントラスト株式会社 統括責任者・三坂大作が執筆・監修しています。

資金のことでお悩みなら、
まずは無料相談

必須

会社名

必須

ご担当者名

必須

電話番号

必須

メールアドレス

必須

お問い合わせ内容

メールアドレスに案件情報や当社サービスに関するメールマガジン等のご案内を送付することがあります。登録することにより、 利用規約、プライバシーポリシーを確認し、同意したとみなします。

人気記事
三坂流ブログ カテゴリー
資金のことで悩んだら、
まずは無料相談

ヒューマントラストでは、安全・安心のためにメール受付とさせていただいております。
お客様の個人情報は「個人情報保護方針」に基づき厳重に管理し、安心してご利用いただけます。

PAGETOP