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ファクタリングとは?仕組みや手数料、利用時の注意点について簡単に解説

多くの中小企業が、売掛金の回収までの期間における運転資金の確保を課題としています。このような資金繰りの課題に対応する手段の一つとして用いられるのが、売掛金を早期に現金化できるファクタリングです。

ファクタリングには、銀行融資と異なり返済が不要で赤字企業でも利用できるというメリットがある一方で、手数料の発生や、契約方法によっては取引先に知られる可能性があるというデメリットもあります。

本記事では、ファクタリングの基本的な仕組みや種類、利用時のメリット・デメリットや注意点について解説していきます。

ファクタリングとは

ファクタリングは、企業が持つ売掛金を専門会社(ファクタリング会社)に売却して、早期に現金化する資金調達方法です。通常、取引先への請求後、入金までには1~3ヶ月程度かかることがほとんどです。

しかし、ファクタリングを利用すれば、その待ち時間を大幅に短縮できます。最短で即日、一般的には数日程度で現金化が可能になります。

売掛金を早期に現金化できるサービス

企業にとって、売掛金は確実な資産ですが、現金化までに時間がかかります。ファクタリングを利用することで、その待ち時間を短縮し、すぐに使える資金を確保できます。

例えば、500万円の売掛金があり、回収まで2ヶ月かかる場合、ファクタリングを利用すれば、手数料を差し引いた金額(例えば手数料10%分の50万円を差し引いた450万円)をすぐに受け取ることができます。

これにより、給与支払いや仕入れ資金など、緊急性の高い支出に対応できるようになります。資金繰りが安定することで、経営者のストレスも軽減されるでしょう。

ファクタリングと融資の違い

ファクタリングと銀行融資は、どちらも資金調達の手段ですが、根本的な性質が異なります。融資は「お金を借りる」(借入金)行為であるのに対し、ファクタリングは「売掛金を売る」(債権譲渡)取引です。

融資の場合、借りた金額に利息を付けて返済する必要があります。一方、ファクタリングでは返済義務はなく、代わりに売掛金を手数料分割り引いた金額で売却することになります。

また、融資は、基本的に企業の財務状況や信用力に基づいて審査されますが、ファクタリングは、売掛先の信用力が重視される点も大きな違いです。このため、自社の業績が芳しくなくても、取引先の信用力が高ければ利用できる可能性があります。

ファクタリングの種類

ファクタリングには、主に2種類の契約形態があります。それぞれ特徴が異なるため、自社の状況に合わせて選択することが重要です。

2社間ファクタリングの特徴

2社間ファクタリングは、自社とファクタリング会社の間だけで契約が完結する形態です。取引先(売掛先)は契約に関与せず、ファクタリングを利用していることを知られずに済みます。

実際の資金回収は、従来通り自社が取引先から売掛金を回収した後、その資金をファクタリング会社に送金します。この方式の最大の利点は、取引先に知られずに資金調達できることです。

取引先との関係性を気にする場合や、資金繰りの苦しさを知られたくない場合に適しています。また、審査から入金までのスピードが速いのも特徴です。一方で、ファクタリング会社にとってはリスクが高いため、手数料は3社間と比べて高めに設定されることが一般的です。

3社間ファクタリングの特徴

3社間ファクタリングは、自社、取引先、ファクタリング会社の3者で契約を結ぶ形態です。売掛金の債権譲渡を取引先に通知し、承諾を得る必要があります。

この方式では、取引先は支払い期日になると、ファクタリング会社に直接支払いを行います。最大のメリットは、手数料が2社間より安くなる点です。ファクタリング会社にとって、リスクが低減されるためです。

ただし、取引先に資金調達の事実を知られることになるため、取引関係に影響を与える可能性があります。また、取引先の承諾が必要なため、手続きに時間がかかることもあります。

大口の売掛金を現金化する場合や、取引先との関係が良好で資金調達の事実を知られても問題ない場合に適しています。

ファクタリングを利用するメリット

ファクタリングには、資金繰りに悩む企業にとって多くのメリットがあります。特に、中小企業や成長期のスタートアップにとって、大きな助けとなる特徴を持っています。

迅速な資金調達が可能になる

ファクタリングの最大のメリットは、売掛金を素早く現金化できることです。通常、売掛金の回収には1~3ヶ月程度かかりますが、ファクタリングを利用すれば最短で即日、一般的には数日以内に資金化できます。

銀行融資の場合、審査に数週間から数ヶ月かかることもありますが、ファクタリングはスピーディーな資金調達が可能です。急な資金ニーズに対応できるため、ビジネスチャンスを逃さずに済みます。

例えば、好条件の仕入れ案件があっても資金が足りない場合や、人材採用のタイミングで資金が必要になった場合など、迅速な対応が求められる場面で役立ちます。

財務状況に関わらず利用可能である

銀行融資では、企業の財務状況や信用力が厳しく審査されますが、ファクタリングでは、主に売掛先の信用力が重視されます。そのため、自社が赤字でも利用できる可能性があります。

創業間もない企業や、一時的に業績が悪化している企業にとって、これは大きなメリットです。また、銀行融資で必要となる担保や保証人も不要なため、経営者の個人資産に影響を与えずに資金調達できます。

さらに、融資と違って返済義務がないため、将来のキャッシュフローに負担をかけません。一度きりの取引として完結するので、長期的な負債を抱えることなく資金調達できます。

取引先が倒産したときのリスクを軽減できる

ノンリコース(償還請求権なし)契約の場合、売掛先が倒産しても返済義務が生じないというメリットがあります。通常、売掛金は取引先が倒産すると回収不能になりますが、ファクタリングでは、そのリスクをファクタリング会社に移転できます。

特に、大口取引先への依存度が高い企業にとって、この点は非常に重要です。取引先の経営状況が不安定な場合や、長期の取引で多額の売掛金がある場合、リスクヘッジとしてファクタリングを活用することができます。

また、ファクタリング会社は取引先の信用調査も行うため、間接的に取引先の信用情報を把握することにもつながります。これにより、自社のリスク管理にも役立てることができるでしょう。

ファクタリングを利用するデメリット

ファクタリングにはメリットがある一方で、いくつかのデメリットや注意すべき点もあります。資金調達の選択肢として検討する際は、これらの点も十分に理解しておく必要があります。

手数料コストの負担が重い

ファクタリングの最大のデメリットは、手数料コストがかかることです。一般的に、売掛金額の5~10%程度が手数料として差し引かれますが、案件によっては20%以上になることもあります。

この手数料は、売掛先の信用力、売掛金の金額、支払期日までの期間などによって変動します。特に、小額の売掛金ほど割高になる傾向があります。

例えば、100万円の売掛金に対して10%の手数料がかかった場合、実際に受け取れるのは90万円となります。利益率の低いビジネスでは、この手数料負担が経営を圧迫する可能性もあるため、費用対効果を十分に検討する必要があります。

取引先との関係性へ影響する可能性がある

3社間ファクタリングを利用する場合、取引先に対して債権譲渡の通知と承諾を得る必要があります。これにより、自社の資金繰りの状況が取引先に知られることになります。

場合によっては、取引先からの信用低下につながる可能性があります。「資金繰りに困っているのではないか」という印象を与えてしまうことで、今後の取引条件に影響が出ることも考えられます。

特に、長期的な取引関係を重視する業界や、取引先との力関係が不均衡な場合は、この点に注意が必要です。取引先との関係を損なわずに資金調達したい場合は、2社間ファクタリングの選択も検討すべきでしょう。

審査では自社の状況より売掛先の状況が重視される

ファクタリングは、自社の財務状況よりも売掛先の信用力が重視されますが、それでも一定の審査があります。特に、売掛先の支払い能力や信用度が低い場合、審査が通りにくい傾向があります。

また、売掛金の性質も重要で、将来的な返品リスクがある商品の売掛金や、継続的なサービス提供に対する前払い的な性質を持つ売掛金は、ファクタリングの対象になりにくいことがあります。

さらに、自社と売掛先の取引履歴が浅い場合や、過去に支払いトラブルがあった場合も、審査に影響する可能性があります。ファクタリングを検討する際は、事前に自社の売掛金が適格かどうかを確認することが重要です。

ファクタリングを利用する手順

ファクタリングを実際に利用する際の流れを理解しておくことで、スムーズに手続きを進めることができます。基本的な手順は共通していますが、ファクタリング会社によって細かい違いがあります。

必要書類の準備

ファクタリングを利用する際に必要な書類は、ファクタリング会社によって若干異なりますが、一般的には以下のものを準備しておくと良いでしょう。

まず、売掛金に関する書類として、請求書、納品書、発注書、契約書などが必要です。これらは、売掛金の実在性を証明するために重要です。特に請求書は、正確な金額と支払期日が記載されているものを用意します。

次に、自社に関する書類として、登記簿謄本(履歴事項全部証明書)、決算書(直近1~3期分)、会社の印鑑証明書、代表者の本人確認書類(免許証など)が必要になることが多いでしょう。法人口座の通帳やキャッシュカードのコピーも求められる場合もあります。

これらの書類を事前に準備しておくことで、審査から入金までの時間を短縮することができます。特に急ぎの資金調達の場合は、書類の準備状況が重要なポイントとなります。

申し込みから審査まで

次に、ファクタリング会社へ申し込みをします。多くの会社では、ウェブサイトからの問い合わせフォーム、電話、メールなどで申し込みを受け付けています。

申し込み時には、基本的な企業情報(会社名、代表者名、設立年、業種など)と、売掛金の情報(金額、取引先、支払期日など)を伝える必要があります。この段階で、概算の手数料率を確認しておくと良いでしょう。

申し込み後、ファクタリング会社は審査を開始します。審査では、主に売掛先の信用力と、売掛金の内容(実在性、確実性)が確認されます。必要書類としては、売掛金の証明となる請求書や納品書、発注書のほか、自社の決算書や登記簿謄本なども求められることがあります。

契約から入金まで

審査が通過すると、具体的な契約条件の提示があります。この段階で手数料率、入金日、必要書類などの詳細が確定します。条件に納得できれば、契約書にサインして正式に契約成立となります。

契約後は、売掛金の債権譲渡手続きを行います。2社間ファクタリングの場合は、自社とファクタリング会社の間だけで手続きが完結しますが、3社間ファクタリングの場合は、取引先にも債権譲渡通知を送付し、承諾を得る必要があります。

全ての手続きが完了すると、指定口座への入金が行われます。入金タイミングは契約内容によりますが、最短で即日、一般的には数日以内に入金されるケースが多いものです。2社間ファクタリングの方が、3社間よりも早く入金される傾向があります。

ファクタリングサービスを選ぶときに見るべきポイント

ファクタリングを利用する際は、自社のニーズに合った会社を選ぶことが重要です。手数料や対応の違いで、実際に受け取れる金額や手続きの手間が大きく変わってきます。

提供している会社の信頼性

まず確認すべきは、ファクタリング会社の信頼性です。悪質な業者に騙されないよう、しっかりとした見極めが必要です。会社の実績や設立年数をチェックし、できれば数年以上の実績がある会社を選ぶと安心です。

また、公式サイトの内容も確認すべきポイントです。料金体系や手続きの流れが明確に記載されているか、会社の所在地や連絡先がきちんと公開されているかなどを確認しましょう。電話番号が携帯電話のみだったり、所在地が曖昧だったりする場合は注意が必要です。

さらに、口コミや評判も参考にしましょう。ただし、インターネット上の評判は操作されている可能性もあるため、複数の情報源から評価を集めることが大切です。可能であれば、実際に利用した知人や同業者からの情報を得られるとベストです。

手数料率や契約条件

ファクタリング会社を選ぶ際の最も重要な基準の一つが、手数料率です。一般的に、2社間ファクタリングで5~20%、3社間ファクタリングで2~10%程度ですが、会社によって大きく異なります。

単純に手数料率だけで選ぶのではなく、総合的なコストを比較することが重要です。例えば、手数料は高めでも審査料や事務手数料が無料の会社もあれば、手数料は低くても様々な追加費用がかかる会社もあります。

また、契約条件も重要です。ノンリコース(償還請求権なし)かリコース(償還請求権あり)かによって、リスクとコストのバランスが変わります。売掛先が倒産した場合の対応についても、事前に確認しておくべきでしょう。

さらに、最低取引金額や取引可能な業種の制限なども確認が必要です。自社の売掛金の特性に合った会社を選ぶことで、スムーズな取引が可能になります。

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オンラインであるか対面手続きであるか

近年は、オンラインでの手続きに対応したファクタリング会社も増えています。オンラインと対面では、それぞれメリット・デメリットがあります。

オンライン完結型のファクタリングは、時間と場所の制約がないという大きなメリットがあります。書類のアップロードやビデオ通話での本人確認などで手続きが進むため、オフィスから出ることなく契約が可能です。特に地方の企業や、忙しい経営者にとっては、便利なオプションといえるでしょう。

一方、対面での手続きは、より詳細な相談や交渉が可能です。特に初めてファクタリングを利用する場合や、複雑な売掛金の案件では、直接担当者と話すことでスムーズに進めることができます。また、対面での信頼関係構築により、継続的に利用する際の条件交渉にも有利に働くことがあります。

自社の状況や優先事項に合わせて、オンラインと対面のどちらが適しているかを判断しましょう。急ぎの資金調達ならオンライン、じっくり相談したいなら対面が向いているかもしれません。

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ファクタリング利用時の注意点

ファクタリングを有効に活用するためには、いくつかの重要な注意点を押さえておく必要があります。トラブルを避け、メリットを最大化するためのポイントを確認しましょう。

契約書の債権譲渡禁止条項を確認する

ファクタリングを検討する前に、取引先との契約書を確認することが非常に重要です。多くの契約書には、「債権譲渡禁止条項」が含まれていることがあり、これがある場合は、ファクタリングが利用できない可能性があります。

特に3社間ファクタリングでは、債権譲渡禁止条項がある場合、取引先の承諾なしに売掛金を譲渡することができません。この条項がある場合は、事前に取引先に相談し、例外的に承諾を得る必要があります。

2社間ファクタリングでは、法的には債権譲渡担保という形をとることで対応できる場合もありますが、契約違反となるリスクがあります。長期的な取引関係を考えると、契約条件を守ることが重要です。

新規の取引先と契約を結ぶ際には、将来的にファクタリングの利用可能性を考慮して、債権譲渡禁止条項を入れないよう交渉することも一つの選択肢です。

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悪質業者のサービスを見極める

ファクタリング業界には、残念ながら悪質な業者も存在します。被害に遭わないためには、いくつかの警戒サインを知っておくことが重要です。

まず注意すべきは、分割払いを勧める業者です。本来のファクタリングは一括払いが基本で、分割払いを勧める場合は、実質的な高金利融資である可能性が高いでしょう。このような取引は、貸金業法違反となる可能性もあります。

また、極端に高額な手数料(20%以上)を請求する業者や、契約前に審査料や事務手数料などの名目で前払いを要求する業者も避けるべきです。正規のファクタリング会社では、成約後に手数料が差し引かれるのが一般的です。

さらに、契約書の内容が不明確だったり、説明が曖昧だったりする場合も警戒が必要です。特に、「償還請求権付き」(リコースファクタリング)の契約は、取引先が支払わない場合に自社が返済義務を負うことになるため、条件をしっかり確認しましょう。

少しでも不審に感じたら、複数の会社から見積もりを取って比較することをお勧めします。また、契約前に専門家(弁護士や税理士など)に相談することも有効です。

特に注意が必要なのが、「給与ファクタリング」と呼ばれるサービスです。これは、まだ受け取っていない給与を担保に資金を提供するというものですが、金融庁は明確にこれを「貸付の偽装」として警告しています。

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個人事業主が利用する際に注意すべき点

ファクタリングは、法人だけでなく個人事業主も利用できますが、いくつかの制限があることが多くあります。まず、対応していない会社も少なくないため、事前に確認が必要です。

個人事業主の場合、法人よりも審査基準が厳しくなる傾向があります。特に事業実績が短い場合や、売上規模が小さい場合は注意が必要です。多くのファクタリング会社では、最低でも1年以上の事業実績を求められることが一般的です。

また、個人事業主の場合、取引先が大企業や官公庁であることが重視されることが多いものです。個人間の取引や小規模事業者間の売掛金は、ファクタリングの対象になりにくいこともあります。

さらに、確定申告書や帳簿などの書類提出を求められることが多いため、日頃から適切な経理処理を行っておくことが重要です。青色申告を行っている方が有利な場合も多いでしょう。

ファクタリングと他の資金調達方法の比較

資金調達には、ファクタリング以外にも様々な方法があります。それぞれの特徴を理解し、自社の状況に最適な選択をすることが重要です。

銀行融資との違い

銀行融資は、最も一般的な資金調達方法ですが、ファクタリングとは性質が大きく異なります。融資は借入であり返済義務がありますが、ファクタリングは売掛金の売却であり返済義務はありません。

銀行融資のメリットは、金利が比較的低いことです。一般的に、年利1~5%程度であり、ファクタリングの手数料(実質年利に換算すると数十%になることも)と比べると低コストです。また、融資額も売掛金に限定されず、必要な金額を調達できる可能性があります。

一方、銀行融資のデメリットは、審査が厳しく時間がかかることです。財務状況や事業計画、担保や保証人の有無などが厳しくチェックされます。また、融資実行までに数週間から数ヶ月かかることも珍しくありません。

ファクタリングは、即時性を重視する場合や、財務状況が厳しい場合に選択肢となります。銀行融資は長期的な設備投資や、時間的余裕がある場合に適しています。また、両方を組み合わせて利用することも有効な戦略です。銀行融資、特に**担保なしでの融資(無担保融資)**については、こちらの記事で詳しく解説しています。

ABL(動産・売掛金担保融資)との違い

ABL(Asset Based Lending)は、売掛金や在庫などの動産を担保にした融資です。ファクタリングと似ている面もありますが、根本的な違いがあります。

ABLの場合、売掛金は担保として活用されますが、所有権は企業に残ります。そのため、売掛金の回収も通常通り自社で行います。一方、ファクタリングでは、売掛金の所有権がファクタリング会社に移転します。

ABLのメリットは、融資額が売掛金以外の資産も含めた総額になる可能性があることです。在庫や機械設備なども担保にできるため、より大きな資金調達が可能になることがあります。また、金利もファクタリングの手数料よりは一般的に低くなります。

ただし、ABLも融資の一種であるため、返済義務があります。また、売掛金や在庫の状況を定期的に報告する義務があり、管理コストがかかることもデメリットです。

急ぎの資金調達や返済義務を負いたくない場合はファクタリング、より大きな資金が必要で返済能力がある場合はABLが適しているといえるでしょう。

補助金や助成金との違い

補助金や助成金は返済不要の資金提供であり、コスト面では最も有利な資金調達方法です。しかし、ファクタリングとは目的や特性が大きく異なります。

補助金・助成金のメリットは、返済不要でコストがかからない点です。特定の事業目的や設備投資、研究開発などに対して支給されるため、該当する事業計画がある場合は、積極的に活用すべきでしょう。

一方、デメリットは申請から受給までの時間がかかることです。多くの場合、申請から数ヶ月~1年以上かかることもあります。また、使途が限定されており、運転資金などの一般的な資金需要には使えないことが多いでしょう。

さらに、申請手続きが複雑で、事業計画書や各種資料の準備が必要です。採択率も決して高くないため、確実に資金を調達できる保証はありません。

ファクタリングは、即時性を重視する場合や、一般的な運転資金が必要な場合に適しています。補助金・助成金は、長期的な事業計画に基づく投資資金が必要な場合に検討すべきです。理想的には、両方を状況に応じて使い分けることで、効率的な資金調達が可能になります。

まとめ

ファクタリングは、売掛金を早期に現金化できる資金調達方法として、多くの企業にとって有効な選択肢です。返済義務がなく、審査が比較的スピーディーであるという特徴から、特に急な資金需要がある場合や銀行融資が難しい状況で役立ちます。

ただし、手数料コストや取引先との関係性への影響など、考慮すべきデメリットもあります。自社の状況や資金需要の性質に合わせて、銀行融資やABL、補助金など他の資金調達方法と比較検討することが重要です。特に、契約内容や業者選びには十分な注意を払い、信頼できるファクタリング会社を選ぶようにしましょう。

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筆者・監修者 三坂 大作(ヒューマントラスト株式会社 統括責任者・取締役)

筆者・監修者 ヒューマントラスト株式会社 統括責任者・取締役 三坂 大作(ミサカ ダイサク)

略歴
  • 1985年:東京大学法学部卒業
  • 1985年:三菱銀行(現三菱UFJ銀行)入行 — 表参道支店:法人融資担当
  • 1989年:同行 ニューヨーク支店勤務 — 非日系企業向けコーポレートファイナンス担当
  • 1992年:三菱銀行を退社、資金調達の専門家として独立
資格・登録情報
・経営革新等支援機関(認定支援機関ID:107813001112)
・貸金業務取扱主任者(資格者:三坂大作)
・貸金業登録:東京都知事(1)第31997号
・日本貸金業協会 会員番号:第006355号
専門分野と活動実績
企業の成長を資金面から支えるファイナンスの専門家として、30年以上にわたり中小企業の財務戦略・資金調達を支援。
国内外の法人融資・国際金融業務の経験を基に、経営者に寄り添った戦略的支援を展開。

現在の取り組み
ヒューマントラスト株式会社 統括責任者・取締役として、以下の事業を統括:
・法人向けビジネスローン事業「HTファイナンス」
・個人事業主向けファクタリングサービス
・資金調達および財務戦略に関する経営コンサルティング

経営革新等支援機関として、企業の持続的成長を実現するための財務戦略策定や金融支援を行い、貸金業登録事業者として、適正かつ信頼性の高い金融サービスを提供しています。

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