ヒューマントラスト株式会社

2025
03 / 14

卵が高いなぁ

こんにちは!統括責任者の三坂です!

昨今は、リモートワークの普及もあって、日中でも比較的自由になる時間が増えてきました。それで、日用品の買い物に近くのスーパーに出かける時間もあり、昨日は、食料品を中心とした買い物に出かけました。テレビやネットでは、連日物価高を伝えています。事実、精米は品不足でかなり高いと思いましたし、野菜の値段の高さには二の足を踏みます。そんな中で、一番驚いたのは、卵の値段の急騰です。確か二か月くらい前には10個1パックが180円くらいだったと思いますが、昨日は、240円です。二月で30%以上値上がりしているのには驚きでした。

事実、卵の値段の高騰は近年、特に日本国内で注目を集める問題となっています。食品価格の上昇は消費者の生活に直結するため、卵の値段が上がることで家庭や飲食業界に与える影響は大きいのです。では、卵の値段の高騰にはどのような背景があるのでしょうか?

卵高騰の背景は、実は結構複雑です。いろんな要素がからんでいるようです。

まずは、鶏卵業界の構造からみてみましょう。

 

鶏卵業界の構造

卵の生産は、養鶏場から始まります。日本国内には地域に根差した多くの養鶏場が存在し、そこで鶏が産んだ卵は、さまざまなルートを通じて消費者に届きます。日本の卵は、ほとんどが生食用として供給されており、新鮮な状態を保つために高度の衛生管理のもと迅速に流通されるシステムになっています。このように、鶏卵業界の構造は、主に「生産」「流通」「消費」の3つの段階に分かれています。養鶏場での鶏の飼育は飼料の調達や鶏舎の設備、衛生管理などの費用がかかり、また、卵を選別・包装するための機械設備や流通経路の管理も重要となっており、コスト削減もギリギリまで進めています。特に、卵の品質保持には迅速な流通と適切な保管が求められ、食品事故の防止が最優先課題となっています。
このような鶏卵業界の構造のなかで、今回のような卵の値段上昇の原因として次のような議論がされています。

 

鳥インフルエンザの影響

鳥インフルエンザ(HPAI)は、鶏を含む家禽に感染し、高い致死率を示すことから、養鶏業にとっては極めて深刻な問題です。日本国内でも、数年前から鳥インフルエンザの発生が相次ぎ、その影響で多くの鶏が殺処分されました。これにより、卵の供給量が減少し、価格が急騰しました。特に2023年は鳥インフルエンザによって、国内で約1700万頭の鶏が殺処分されました。

 

飼料費の高騰

鶏の飼料には、トウモロコシや大豆などの穀物が中心として使用されます。これらの原材料の多くが輸入に依存しており、その価格が世界的に高騰しています。特に、気候変動や生産国の農業政策の変動、戦争内紛などによって、飼料の供給が不安定になることが多く、結果として飼料費が上昇しているのです。飼料費が増えると、養鶏場の経営コストが上がり、卵の価格にその負担が転嫁される形となるのは必然と言えるでしょう。

 

エネルギー価格の高騰

鶏舎の温度管理や卵の保管、流通に必要な衛生管理設備(冷蔵設備など)は電力や石油ヒーターなどのエネルギーの消費が不可欠です。従って、石油やガスの価格が上昇すると、養鶏業全体のエネルギーコストが増加し、生産者はコストをカバーするために卵の価格を引き上げざるを得なくなります。

 

天候不順と気候変動

異常気象や予期せぬ天候の変動なども、鶏卵の供給に大きな影響を与えます。暑すぎる夏や寒すぎる冬は鶏の健康状態の悪化の原因となり、卵の生産量が減少することにつながります。また、気候変動により飼料作物の生産に影響が出る場合も多くなり、結果的に飼料費が増加し、卵の値段が高騰します。

 

このような複合的な原因により卵の値段が高騰すると、どんな影響が出るでしょうか?

やはり、日本人の8割以上が「卵が好き」と言われ、年間一人当たり300個を超える消費大国である日本の家計への影響は、大変大きいと思います。毎日、一人が1個は食べる卵の値段ですから、やはり深刻ですね。例えば、家庭での卵料理や、お弁当、パン作り、菓子作りなど、卵をたくさん頻繁に使う料理にはその影響が大きくなるでしょう。また、外食産業においても、卵を多く使用するメニューがありますから、飲食店の経営にも悪い影響を与えると思われます。特に、ファーストフードチェーンや居酒屋など価格競争の厳しいお店では、卵を多く使った料理が手軽で人気であり、卵の値段が上がると仕入れコストが増加し、最終的に消費者に価格転嫁されることになってしまいます。

こうした消費サイドへの悪影響だけでなく、卵の値段の高騰は、生産者サイドにも大きな問題を起こしています。生産者は飼料費やエネルギー費用の高騰を受けて、生産コストが増加しているものの、消費者の需要を維持するために、コストを販売価格に転嫁せずに供給を維持しなければならないというプレッシャーに直面しています。安定した低価格で販売される卵は庶民の手軽な重要なタンパク源として、その値段は、消費者に受け入れられやすく設定する必要もあり、生産サイドにとっては非常に厳しい状況です。そのため、一部の養鶏場では、コストを負担し切れずに、生産を減らさざるを得ない状況となることもあります。下手をすれば廃業すらあると言えるのです。結果的に、卵の供給が不足することで、卵の値段のさらなる高騰を招いてしまいます。

こうした生産サイド、消費サイド双方の苦しい状況を踏まえて、業界団体や関係者は、卵の価格高騰を抑えるためにさまざまな取り組みを行っています。例えば、農林水産省は養鶏業者に対して支援金を提供し、飼料やエネルギーのコスト負担を軽減するための政策を打ち出しています。また、消費者に対しては、卵の安全性や品質をアピールし、需要を維持するためのマーケティング活動が強化されています。

 

サステナビリティ=持続可能性

今、あらゆる場面で、「サステナビリティ=持続可能性」の議論がありますが、身近な「卵」の値段や生産供給体制についてでさえも、持続可能性の議論は必要になっています。最近では、環境負荷を減らすために、飼料の効率的な使用や、再生可能エネルギーの導入が進められています。また、動物福祉の観点からも、平飼いや放し飼いなど、鶏の生活環境を改善する取り組みが注目されています。これらの取り組みは、消費者の信頼を得て消費を活性化するためにも、重要な事業戦略上の要素となっています。

スーパーの卵の値段の高騰から、状況を検証してみましたが、これからの卵はどうなるのでしょうか?大好きなTKG(たまごかけご飯)の行く末は?今後を展望してみたいと思います。

 

今後の展望

そもそも、卵の値段は需要と供給のバランスに影響されるため、安定した供給を維持するための努力がベースとなります。消費者の消費に関わる意識も変化しており、卵の値段だけでなく、品質や生産方法に対する関心も高まっています。環境への配慮や動物福祉を考慮した鶏卵の生産が、今後ますます重要になるのではないでしょうか?そして、消費者の購買行動においても、値段だけでなく、これらの非金銭的な価値観を重視する傾向が強まる可能性があります。業界としては、こうした消費者のニーズに応えるとともに、持続可能な生産体制を確立していく方向性が重要になると思います。もちろん、適正価格を維持できるような生産性の維持向上は絶対に必要です。

こんなことまでいちいち考えていたら、買い物の時間はいくらあっても足りません。冷蔵庫に並んだ卵を見て、娘が夕食に卵を使った「オムライス」を作りました。3人分で卵が一挙に6個なくなりました。これで明日も卵を買いにいくことになりそうです。
会社の資金繰りも、家庭の資金繰りの延長と見ることもできると思います。身近な卵から考察してみましたが、身近な問題から会社の経営に当てはめて考えてみるのも面白いと思います。今回は身近な卵に当てはめましたが、こういった例え話を考えて少しでも社長の皆さまに伝わるようにお話をさせて頂きますので、ぜひ一度ご相談をお待ちしております。

 

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監修者 三坂大作

筆者 紹介

ヒューマントラスト株式会社 統括責任者・取締役三坂大作(ミサカ ダイサク)

略歴

  • 1985年東京大学法学部卒業
  • 1985年三菱銀行(現三菱UFJ銀行)入行
  • 1989年同行 ニューヨーク支店勤務
  • 1992年三菱銀行退社、同年資金調達の専門家として独立

資格・認定

  • 経営革新等支援機関(認定支援機関ID:1078130011)
    ヒューマントラスト株式会社:資格者 三坂大作
  • 貸金業登録番号:東京都知事(1)第31997号
    ヒューマントラスト株式会社:事業名 HTファイナンス
  • 貸金業務取扱主任者:資格者 三坂大作

資金調達の専門家として企業の成長を支援

東京大学法学部を卒業後、三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)に入社。
資金調達の専門家として長年にわたり企業の成長をサポートしてきました。
東京大学法学部を卒業後、三菱銀行(現三菱UFJ銀行)に入行し、国内業務を経験した後、1989年にニューヨーク支店へ赴任し、国際金融業務に従事。
これまで培ってきた金融知識とグローバルな視点を活かし、経営者の力になることを使命として1992年に独立。
以来、資金調達や財務戦略のプロフェッショナルとして、多くの企業の財務基盤強化を支援しています。
現在は、ヒューマントラスト株式会社の統括責任者・取締役として、企業の資金調達、ファイナンス事業、個人事業主向けファクタリング、経営コンサルティングなど、多岐にわたる事業を展開。特に、経営革新等支援機関(認定支援機関ID:1078130011)として、企業の持続的成長を実現するための財務戦略策定や資金調達のアドバイスを提供しています。
また、東京都知事からの貸金業登録(登録番号:東京都知事(1)第31997号)を受け、適正な金融サービスの提供にも力を注いでいます。