経営者必見!現役コンサルタントが語るシンクタンクとコンサルティングファームの戦略的活用方法

はじめに
現在のビジネス環境は、情報通信技術の進化普及に伴い、日々激しく変動しています。こうした環境において、経営者が事業拡大を進めるためには、外部の「ビジネスアドバイザー」を活用することは、社内の知見だけに頼らず客観的なアドバイスを経営に反映させるために、とても重要になっています。特に「シンクタンク」や「コンサルティングファーム」を活用することは、経営戦略の見直しや新規事業の立ち上げを考える際の大きな助けとなるはずです。
多くの企業経営者の方々は、すでに「ビジネス コンサルティング」の価値を認識しつつも、「具体的にどのような支援が得られるのか」「どのタイミングで相談すべきか」といった点で迷われているかもしれません。この記事では、シンクタンクとコンサルティングファームの基本から、それぞれの実例や特徴的なアプローチ、そして中小企業やスタートアップがどのようにこれらを活用できるかを解説していきます。
これから示す内容は平易な言葉でまとめつつ、経営者の現場視点で役立つ具体的な事例や方法論を盛り込んでいます。自社に必要な「事業戦略コンサルティング」や「マーケティングコンサルティング」、さらには「組織改革コンサルティング」「リーダーシップ育成」などへのヒントを得たい方は、ぜひ参考にしてみてください。
シンクタンクとコンサルティングファームの基本理解
企業が「経営戦略コンサルティング」や「業務効率化コンサルティング」のサポートを得る方法として、シンクタンクやコンサルティングファームがしばしば選択肢に挙がります。しかし、両者の役割や得意分野は異なるため、まずはそれぞれがどのような組織なのかを把握しておくことが必要です。
以下では、シンクタンクとコンサルティングファームの違いを理解することで、経営者としてより適切な外部パートナーを選べるようになることを目指します。自社の課題や事業ステージに合わせて、うまく使い分けると「ビジネス戦略支援」や「企業成長支援」といったサービスを円滑に受けることができます。
それでは、次の小見出しでシンクタンクとコンサルティングファームの基礎的な特徴を整理していきましょう。
シンクタンクとは何か?
シンクタンクは、社会や市場が抱える問題点を幅広く研究し、データや知見をもとに政策提言や経済分析を行う組織です。「市場分析コンサルティング」や「競争分析コンサルティング」の分野でも重要な役割を果たし、企業や政府機関にレポートを提供することがあります。
シンクタンクの特徴としては、大量のデータや調査結果を根拠に客観的な判断を導く点が挙げられます。そして、その調査結果をもとに「リスク管理コンサルティング」や「イノベーション支援」を行うことができるのが強みです。
たとえば新製品を開発したいとき、シンクタンクが持つ専門知識や調査データは、顧客ニーズや市場動向を分析するうえで大いに役立ちます。それによって企業が戦略を立案しやすくなり、効率的な進捗管理を実現できるのです。
具体例を挙げてみます。
- 企業の地政学的リスク管理支援
- 企業名:三井物産株式会社
- 時期:2022年以降(特に2022~2024年が中心)
- シンクタンク名:三井物産戦略研究所
- 概要:
三井物産は、グローバルに展開する事業において、地政学的リスクやサプライチェーンの断絶リスクへの対応力が求められていました。三井物産戦略研究所は、ロシア・ウクライナ戦争や中国に対する規制強化などをテーマにした地政学分析レポートを社内展開。さらに、社内向けブリーフィングや経営層への助言を通じて、事業ポートフォリオの見直しやリスク分散戦略の意思決定をサポートしました。
- イノベーション推進に向けた未来予測と戦略立案
- 企業名:トヨタ自動車株式会社
- 時期:2019年~継続中(特に2020~2023年)
- シンクタンク名:野村総合研究所(NRI)
- 概要:
トヨタはCASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)への対応として、10〜20年後のモビリティ社会の変化に備える必要がありました。NRIは、都市構造の変化、ユーザー行動の変容、再エネ導入進展などのシナリオを踏まえた未来予測を提供。その上で、次世代モビリティサービスに関する戦略立案や事業コンセプト検証の支援を行いました。静岡県裾野市で展開するウーブンシティのコンセプトに通じています。
- サイバーリスク管理体制の構築支援
- 企業名:東京電力ホールディングス株式会社
- 時期:2021年~2023年
- シンクタンク名:三菱総合研究所(MRI)
- 概要:
東京電力HDでは、原子力施設を含むインフラにおけるサイバー攻撃対策の強化が重要課題となっていました。三菱総研は、重要インフラの国際的なサイバーセキュリティ基準(NIST等)を踏まえたリスク評価を実施し、対応体制の設計や訓練プログラムの構築を支援。また、国や電力業界団体との連携に関する助言も行いました。
- ESGリスクの可視化と情報開示支援
- 企業名:住友化学株式会社
- 時期:2020年~2022年ごろ
- シンクタンク名:日本総合研究所(JRI)
- 概要:
住友化学は、気候変動・人権・化学物質管理などのESGリスクに関する情報開示を強化していました。日本総研は、TCFDやGRIなどの国際フレームワークに基づき、住友化学のサステナビリティ関連情報のギャップ分析と改善提案を実施。特にリスクマテリアリティの明確化と統合報告書への反映を通じ、投資家との対話力向上を支援しました。
このように、シンクタンクのアドバイスやコンサルティングは、広範で事業領域横断的な点に特徴があると言えます。
コンサルティングファームとは何か?
コンサルティングファームは、企業経営に関するさまざまな課題の解決を支援する専門機関です。「ビジネスモデル構築」や「戦略立案支援」など、実務ベースでのアドバイスが主体となり、組織改革や業務プロセス改善などの「経営改善コンサルティング」も含まれます。
一般的にコンサルティングファームは、クライアント企業とチームを組んで課題解決に取り組むケースが多いのが特徴です。ヒアリングやデータ分析、そして具体的な施策提案まで行い、実行サポートにまで踏み込むこともあります。こうした伴走型支援により、「スタートアップコンサルティング」から「グローバル展開支援」まで幅広くサポートできるのが魅力といえるでしょう。シンクタンクと比較すると、企業の個別の経営課題に対応するケースが多く、より実業に寄り添ったアドバイスやコンサルティングを実施するのが、コンサルティングファームの特徴です。
いくつかの実例を挙げてみましょう。
- ビジネスモデルの再構築支援(製造業のDX)
- 企業名:オムロン株式会社
- 時期:2020年〜2023年ごろ
- コンサルティングファーム名:アクセンチュア株式会社
- 概要:
オムロンは「社会的課題を起点とした価値創造型ビジネス」への転換を図る中で、製造現場の自動化・スマートファクトリー化を推進。アクセンチュアはデジタルツインやAI制御などの導入による新しい製造業ビジネスモデルの構築を支援しました。さらに、販売プロセスのデジタル化による収益構造の高度化にも貢献。
- 成長戦略・新規事業の立案支援
- 企業名:東急不動産ホールディングス株式会社
- 時期:2022年~現在進行中
- コンサルティングファーム名:ボストン コンサルティング グループ(BCG)
- 概要:
都市開発・再開発に強みを持つ東急不動産HDは、都市生活の変化に対応した新たな「まちづくり」戦略の必要に迫られていました。BCGは、地域住民・企業・行政を巻き込んだエコシステム型事業モデルの立案と、Well-beingや脱炭素を軸とした新規事業群の創出を支援。中長期のポートフォリオ戦略にまで踏み込んだ伴走支援を行いました。
- 資本政策と企業価値向上の戦略支援
- 企業名:日立製作所
- 時期:2019年~2022年ごろ
- コンサルティングファーム名:マッキンゼー・アンド・カンパニー
- 概要:
日立はグループ再編(事業売却・上場等)を通じて「選択と集中」を進める中で、ポートフォリオ戦略と資本政策の高度化を図っていました。マッキンゼーは、各事業のROICや市場ポテンシャルに基づく精緻な評価分析を行い、再編ロードマップの設計と、それに伴う資本配分方針(再投資・還元)の策定を支援。結果として株主価値を大幅に向上させた。
- スタートアップ向けの成長戦略&資金調達支援
- 企業名:Spiber株式会社(バイオ素材開発)
- 時期:2020年〜2022年
- コンサルティングファーム名:デロイト トーマツ ベンチャーサポート
- 概要:
Spiberはバイオ由来の新素材をグローバル展開するため、資金調達と成長戦略の構築を同時並行で進めていました。デロイト トーマツは、海外機関投資家との関係構築、資本政策の設計、サステナビリティを軸にしたIR戦略などを支援。結果、シリーズDラウンドで100億円超の資金調達を達成。
- 中堅企業の事業承継とM&A戦略立案支援
- 企業名:株式会社ユニオンツール(切削工具メーカー)
- 時期:2021年ごろ(公表は非明示だが、M&A支援案件の事例紹介資料より)
- コンサルティングファーム名:PwCアドバイザリー合同会社
- 概要:
国内市場の成熟化を背景に、成長戦略として海外企業の買収を検討。PwCはグローバル市場分析とシナジー評価を通じたターゲット企業の選定、M&A実行計画の策定、さらにM&A後のPMI(統合プロセス)設計まで一貫して支援しました。
具体的な事例と特徴
シンクタンクとコンサルティングファームを正しく理解したうえで、具体的な事例を知ることは大切です。どのように「シンクタンク」が動いているのか、また「コンサルティングファーム」ではどんなソリューションを提供しているのか、実際の取り組みを参考にすると見えてくるものが多くあります。
以下の小見出しでは、シンクタンクとコンサルティングファームの各事例を紹介し、その特徴をわかりやすく解説します。実際にどのような業種や規模の企業に対して、どんなかたちで「企業成長支援」を行ってきたのかを知ることで、自社に合った「ビジネスコンサルティング」を探すヒントを得られるでしょう。
事例ベースで学ぶことで、特に「リーダーシップ育成」や「人材育成プログラム」、さらには「デジタルトランスフォーメーション」に関するノウハウなど、経営者として取り入れたいポイントが見つかるかもしれません。
シンクタンクの実例とその特徴
シンクタンクの代表例として、特定の業界や市場に強みを持ち、大手企業や政府機関に分析レポートを提供している組織が挙げられます。あるシンクタンクは、エネルギー業界の動向や環境問題に関する情報を深く分析し、企業が「投資戦略」を行う経営判断の材料を定期的に提供しています。
①エネルギー産業 × 日本エネルギー経済研究所(IEEJ)
- 対象企業/機関:経済産業省、電力・エネルギー関連企業(東京電力、JERA、出光興産など)
- シンクタンク名:公益財団法人 日本エネルギー経済研究所(IEEJ)
- 時期:継続(特に2015年~現在)
- 内容:
IEEJはエネルギー政策・脱炭素戦略に関する日本有数のシンクタンクで、経産省のエネルギー基本計画策定に関与。また、JERAや出光興産などの企業に対しても将来の電力需給、エネルギーミックス、カーボンニュートラル対応のシナリオ分析を提供。特に「IEEJアウトルック」や「エネルギー白書」などは政府と企業の意思決定に活用されています。
②自動車産業・モビリティ × 野村総合研究所(NRI)
- 対象企業/機関:トヨタ自動車、経産省・国交省など
- シンクタンク名:株式会社野村総合研究所
- 時期:2019年~継続中
- 内容:
NRIはモビリティ業界に関する未来予測・顧客行動分析を強みとし、トヨタをはじめとした自動車OEMや行政機関に対して「MaaS」「CASE」「都市交通の将来像」などのレポートを提供。2019年には「未来社会の都市構造とモビリティ」レポートを経産省と共に発表し、政策・ビジネス双方に影響を与えました。
③医療・ヘルスケア産業 × 三菱総合研究所(MRI)
- 対象企業/機関:厚生労働省、製薬企業(武田薬品工業など)
- シンクタンク名:株式会社三菱総合研究所
- 時期:2016年~現在
- 内容:
三菱総研は医療ビッグデータ、健康寿命延伸、医療DXなどをテーマに分析を行い、厚労省の「医療費適正化計画」や「医療提供体制構築」政策に貢献。また、製薬企業に対してもリアルワールドデータ(RWD)活用支援、薬価制度改革に関するシナリオ提供を実施しています。2022年には「次世代ヘルスケア産業ビジョン」を発表。
④金融業界・地域銀行 × 日本総合研究所(JRI)
- 対象企業/機関:地方銀行(例:山陰合同銀行、七十七銀行等)、金融庁
- シンクタンク名:株式会社日本総合研究所
- 時期:2018年~現在
- 内容:
地銀の経営高度化・地域経済との共創をテーマに、JRIは多数のレポート・診断ツールを提供。金融庁の「地銀再編」「地域金融機関の健全性分析」などとも連動。特に、地方創生型ファイナンス、人的資本経営の導入支援などの提言レポートが、経営層や政策立案者に活用されています。
⑤建設・インフラ業界 × 建設経済研究所(RCBE)
- 対象企業/機関:国土交通省、ゼネコン各社(大成建設、鹿島建設など)
- シンクタンク名:一般財団法人 建設経済研究所
- 時期:2000年代~継続中(特に2020年以降、脱炭素・労働力改革テーマが中心)
- 内容:
建設業界の受注動向、建設投資の見通し、インフラ維持管理費の将来試算などに関するレポートを毎年発表。国交省の中長期予算編成や、企業の投資・人材戦略に活用されています。2023年には「建設産業のGX戦略」や「ICT導入による生産性向上」に関する提言も公表。
こうしたシンクタンクは多くの場合、客観的なデータから得られる長期的視点を提示するのが特徴です。そのため「スケールアップ支援」や市場動向把握をしたい企業にとっては、持続的に価値ある支援を受けられる一方で、中短期的な経営課題に対するアドバイスの面では不適切かもしれません。
また、特定の地域課題を扱うシンクタンクも存在します。たとえば地域産業の振興策を科学的に分析し、自治体や地元企業に対して戦略提言を行うといった事例もあり、地方創生や新規事業開発にも貢献しています。
①ひろしま産業振興機構 × 広島県(地場製造業の高付加価値化)
- シンクタンク名:公益財団法人 ひろしま産業振興機構
- 対象機関・企業:広島県、県内自動車部品メーカーなど
- 時期:2020年〜2023年
- 内容:
広島県の自動車関連サプライチェーン(マツダを中心とした集積)の再構築に向け、産業振興機構が地域製造業の「収益性」「技術力」「成長可能性」を評価。
結果に基づいて、産業構造転換支援(EV対応、次世代素材導入など)に関するロードマップを策定し、県や地元金融機関と連携して投資支援や人材育成策を実行。
※2023年3月に「地域産業競争力強化プラン」を策定・公表。
②ふくい産業支援センター × 福井県(繊維産業のデジタル転換)
- シンクタンク名:公益財団法人 ふくい産業支援センター
- 対象機関・企業:福井県、地元繊維メーカー(合繊、織物)
- 時期:2021年~2023年
- 内容:
繊維産業の競争力低下を受け、産業支援センターが、国内外市場調査、デジタルマーケティング導入支援、D2C戦略分析などを通じて構造転換を提言。
その結果、「ふくい繊維デジタル化プロジェクト」が立ち上がり、企業がEC・ブランド戦略を共同で推進。DXに必要な人材育成にも自治体が資金投入。
③いわて産業振興センター × 岩手県(農業×加工×輸出の6次産業化戦略)
- シンクタンク名:公益財団法人 いわて産業振興センター
- 対象機関・企業:岩手県、地元食品加工会社、農業法人
- 時期:2020年~2022年
- 内容:
県内の農林水産資源を活かした高付加価値商品開発に向け、科学的市場調査(海外ニーズ、輸出先の動向、価格帯)や、地元企業ヒアリングを実施。
結果、欧州やアジア市場への輸出拡大の余地が大きいと判断し、産地ブランディング、HACCP対応支援、補助金活用策などを一体的に提案。
※県主導の「いわて食産業戦略プラン2022」に反映されました。
④北陸経済研究所 × 富山市(地域交通・人口動態と都市政策)
- シンクタンク名:一般財団法人 北陸経済研究所
- 対象機関:富山市、富山地方鉄道、地域商業団体など
- 時期:2018年~2021年
- 内容:
北陸経済研究所が、コンパクトシティ政策の実証として、LRT(次世代型路面電車)導入後の都市経済効果・高齢者移動ニーズを定量分析。
小売業・不動産業の集積変化、交通・住環境満足度などのデータに基づき、持続可能な都市戦略を提言。富山市の都市計画に反映されました。
- 北海道立総合研究機構 × 北海道(気候変動と観光産業戦略)
- シンクタンク名:地方独立行政法人 北海道立総合研究機構(道総研)
- 対象機関・企業:北海道庁、観光関連事業者(宿泊・交通)
- 時期:2019年~2022年
- 内容:
温暖化に伴う雪不足・季節変動の観光影響を科学的に分析。気象データと観光客データを組み合わせ、冬季観光に依存しない新たな産業モデルを検討。
「グリーンツーリズム」「長期滞在型観光」「国立公園の高付加価値化」などを柱に自治体と民間企業に戦略提案。
2022年に「北海道気候変動適応計画」に具体化されました。
コンサルティングファームの実例とその特徴
一方で、コンサルティングファームの実例としては、グローバル展開を目指すメーカーを支援し、現地法規やサプライチェーン構築など具体的なプラン作成をサポートしたケースが知られています。「財務戦略コンサルティング」や「マーケティング戦略コンサルティング」と連携しながら、同時に組織内の業務手順やコミュニケーション手段を整備していったことで、現場の混乱を最小限に抑えた成功例となりました。
①ファナック × アクセンチュア(スマート工場によるグローバルSCM戦略)
- コンサルティングファーム名:アクセンチュア株式会社
- 対象企業:ファナック株式会社(産業用ロボットメーカー)
- 時期:2016年~2019年(主にIoTプラットフォームの構築期)
- 内容:
アクセンチュアは、ファナックのグローバル生産・サービス拠点におけるデジタルSCMの再構築を支援。IoT基盤「FIELD system」の開発・導入を通じ、各国での生産可視化、予防保全、法規制遵守(特にEUや北米)を実現。
サプライチェーン全体の統合データ基盤と現地の品質・安全基準への自動対応を設計。
②ミネベアミツミ × デロイト トーマツコンサルティング(東南アジア進出支援)
- コンサルティングファーム名:デロイト トーマツ コンサルティング合同会社
- 対象企業:ミネベアミツミ株式会社(精密機械メーカー)
- 時期:2017年~2020年
- 内容:
ASEANへの生産分散・現地調達比率向上を進める中、DTCがタイ・マレーシア・ベトナムにおける投資スキーム設計・法制度調査・BOI(投資委員会)認可申請などをサポート。
同時に、現地サプライヤーの品質監査制度・物流拠点再配置プランの作成を支援。2020年までに同地域での生産体制を拡充。
③東レ × ベイン・アンド・カンパニー(海外繊維市場での戦略構築)
- コンサルティングファーム名:ベイン・アンド・カンパニー・ジャパン
- 対象企業:東レ株式会社
- 時期:2018年~2021年
- 内容:
北米・欧州のアパレルOEM市場における拡大を目指す東レに対し、ベインは海外販路開拓・パートナー選定・関税戦略の構築を支援。
各国の輸出入規制(特に米国での通商政策変化)に対応したサプライチェーン構造改革と、サステナブル素材のブランド開発戦略を同時に実行。
④小松製作所(コマツ)× PwCコンサルティング(インド市場戦略と法令対応)
- コンサルティングファーム名:PwCコンサルティング合同会社
- 対象企業:株式会社小松製作所(建機メーカー)
- 時期:2018年~2022年
- 内容:
インドでのインフラ需要増に応えるため、PwCは税制(GST)対応、建機再製造制度への適応、現地取引先リスク管理スキームの設計を支援。
現地自治体・中央政府の調達制度に関する助言や、CSR規制への対応指針(インドは一定規模以上の企業にCSR活動義務あり)も提供。
⑤オムロン × KPMGコンサルティング(中国・ASEAN生産拠点再配置支援)
- コンサルティングファーム名:KPMGコンサルティング株式会社
- 対象企業:オムロン株式会社(制御機器・医療機器メーカー)
- 時期:2019年~2021年
- 内容:
米中摩擦・新型コロナ影響によるリスク分散の一環として、KPMGが中国依存度の高いSCMの見直しを支援。
東南アジア(ベトナム・インドネシア)への移管可能業務の選定、輸出入・原材料規制の再評価、関税・FTA活用戦略まで含めた包括的なグローバルSCM再設計プランを提供。
さらに、デジタル技術の導入を後押しした事例も増えています。あるコンサルティングファームは、ITインフラの刷新から人材教育プログラムの設計までを一括で請け負い、「デジタルトランスフォーメーション」の実行を加速させました。
①カゴメ × アクセンチュア(基幹システム刷新・DX人材育成)
- 企業名:カゴメ株式会社
- コンサルティングファーム名:アクセンチュア株式会社
- 時期:2020年〜2023年
- 内容:
カゴメは基幹システム(SAP)刷新とデータ活用型経営の推進を目的に、アクセンチュアと連携。
アクセンチュアは、SAP S/4HANAベースのITインフラ再構築と同時に、全社のデジタルリテラシー向上に向けた人材育成プログラム(データ分析研修・リーダー向けDX教育など)を設計・実施。
これにより、経営・業務・ITが連携した全社横断型のDX体制を実現。
②三井不動産 × デロイト トーマツ(スマートシティと社内DX)
- 企業名:三井不動産株式会社
- コンサルティングファーム名:デロイト トーマツ コンサルティング合同会社
- 時期:2019年〜2022年
- 内容:
柏の葉スマートシティ開発を推進する中、社内の業務効率化・新規サービス開発も加速する必要があり、DTCがIT基盤の刷新(クラウド移行・セキュリティ設計)と同時に、社内DX人材の育成プログラム(部門横断型ワークショップ・実務課題ベース教育)を提供。
都市開発部門を中心に、デジタル起点の意思決定体制を整備。
③東京海上日動火災保険 × PwCコンサルティング(全社DX・人材育成ロードマップ)
- 企業名:東京海上日動火災保険株式会社
- コンサルティングファーム名:PwCコンサルティング合同会社
- 時期:2020年~2023年
- 内容:
保険契約プロセスのオンライン化、データドリブンなリスク分析強化を目的に、PwCが基幹業務システムのクラウド化・API連携基盤の構築を支援。
並行して、全社員向けのDXリテラシー研修、部門別のDX推進リーダー育成講座(社内認定制度)を設計・実施。
人材育成は、2021年に社内「DX人材育成ロードマップ」として正式化。
④パナソニック コネクト × アクセンチュア(製造業のデジタル変革)
- 企業名:パナソニック コネクト株式会社(旧パナソニック システムソリューションズ)
- コンサルティングファーム名:アクセンチュア株式会社
- 時期:2021年~2023年
- 内容:
製造現場の可視化・自動化とともに、全社DXの基盤を整備。アクセンチュアは、工場のIoT対応ITインフラ再構築、業務基幹システム統合、AI分析基盤構築を実施。
あわせて、現場スタッフからマネジメント層までを対象としたデジタル教育(AI活用研修、現場主導の改善活動支援)を導入。
DX戦略室の立ち上げやデジタル人材のキャリアパス制度構築にも関与。
⑤JERA(東京電力・中部電力の合弁会社)× KPMGコンサルティング(IT統合とDX組織改革)
- 企業名:株式会社JERA
- コンサルティングファーム名:KPMGコンサルティング株式会社
- 時期:2018年〜2021年
- 内容:
電力事業の統合に伴うシステム・人材の統合課題に対し、KPMGがITインフラ統合・セキュリティ設計・データガバナンス体制構築を実施。
同時に、新会社のDX推進組織(CDO直轄)設計と、全社員向けにDX認識を浸透させるための教育プログラム(eラーニング、管理職向けセミナーなど)を展開。
このように、コンサルティングファームは個別企業の現場に深く入り込むことで、戦略からオペレーション改善まで幅広く支援できる点が際立った特徴だと言えます。
ここまでは、主として大手企業と大手のシンクタンク、コンサルティングファームの取り組みを中心に話してきましたが、こうしたシンクタンクやコンサルティングファームの機能は、規模や予算の大小を問わず、すべての経営者にとって貴重な外部リソースになり得ます。
中小企業やスタートアップにおける活用ケース
大企業だけが「シンクタンク 活用」や「コンサルティングファーム 活用」を行っているわけではありません。むしろ、経営資源に限りがある「中小企業向けコンサルティング」や「スタートアップ支援コンサルティング」でこそ、専門的な知見やノウハウに頼るメリットが大きくなります。
ここでは、中小企業やスタートアップが具体的にどのような場面でシンクタンクやコンサルティングファームの力を借りられるのかをご紹介します。自社の発展ステージに合わせた最適な活用方法を、じっくり検討してみましょう。
中小企業がシンクタンクを必要とする状況
中小企業の中には、将来的に新市場に参入したいが、具体的な「競争分析コンサルティング」や経済動向を完成度の高いデータで把握したいと考えるケースがあります。そこで役立つのがシンクタンクの専門知識です。
シンクタンクが提供する統計データや市場予測レポートは、中期から長期にわたる計画立案の根拠として活用できます。たとえば新商品開発のリスクを数値で測ったり、需要予測を科学的に検討したりする際にとても役立つのです。
さらに、シンクタンクは業界横断で調査を行うことも多いので、従来の常識や業界の枠に捉われず、新たなビジネスチャンスを発掘する助けにもなるでしょう。
事例として下記を参考にしてみてください。
①ナップファクトリー(愛媛県の板金塗装店) × 経済産業省統計データ
- 企業名:ナップファクトリー(従業員数19名/愛媛)
- 時期:2021年頃
- 活用内容:
経産省「統計利活用事例集」によれば、ナップファクトリーは市場の業界分析や地域経済指標として行政統計を活用し、市場ニーズや成長見通しの根拠として経営戦略の策定に使用。さらに、金融機関との商談で統計データを提示し説得力を高め、資金調達にも成功したとのこと meti.go.jp。
②松田紙業(千葉県・紙加工メーカー) × 中小企業庁/METIの事例・統計分析
- 企業名:松田紙業有限会社(従業員14名/千葉県野田市)
- 時期:2015年~現在
- 活用内容:
中小企業庁「中小企業白書」で取り上げられた同社は、製造日誌のデジタル化・製造データの蓄積・活用により、価格調整・納期管理・品質保証の体系を構築。この成功を踏まえ、中期経営計画において受注予測・マーケティング戦略の根拠として自社データを活用しています ts-techsup.co.jp+3chusho.meti.go.jp+3pulse-ai.jp+3。
③地域中小企業16社 × 経産省「地域中小企業データ活用ブートキャンプ」事業
- 企業群:群馬・長野・千葉など16社(製造業、小売業など)
- 時期:2022年7月~2023年2月
- 活用内容:
経産省関東経済産業局等が主催した「地域中小企業データ活用ブートキャンプ」では、中小企業がEC購買データや製造工程の時間データなどを活用し、中期データ戦略を策定。事例としては、長野「丸眞製作所」が付帯作業時間のデータに基づき効率改善策と人員配置戦略を策定・実行しています kanto.meti.go.jp+1ts-techsup.co.jp+1。
④三井屋工業(愛知・自動車部品メーカー) × セレンディップ系コンサルタント
- 企業名:三井屋工業株式会社(従業員国内20名台/愛知県豊田市)
- 時期:2018年~2024年
- 活用内容:
セレンディップ・コンサルティングとの協業で、Office365・日報システムの導入に基づき現場データを収集。業務日報・進捗データに基づき、中期にわたる効率改善・リソース配分・新規デジタルサービス展開戦略を策定。
この取り組みは静岡商工会議所のDX事例にも掲載されています shizuoka-cci.or.jp+1tokyo-cci.or.jp+1
このように、中小企業レベルでも活用できる公的機関のシンクタンク機能の活用は、積極的に実施することが可能ですし、事業戦略策定に関する十分な客観的根拠づけになると言えます。
スタートアップがコンサルティングファームを必要とする状況
スタートアップ企業の場合、短い期間で一気に成長を目指すため、「スケールアップ支援」や「イノベーション支援」が大きな鍵となります。こうしたシーンでは、実行力を伴うコンサルティングファームが力を発揮するでしょう。
例えば、新規サービスの開発に際し、資金計画や実働部隊の確保など複雑な課題が山積みになることがあります。そこに「戦略立案支援」や「リーダーシップ育成」を組み入れたコンサルティングが入ることで、事業責任者が抜本的な改革を効率よく進めていけるのです。
実例を挙げてみます。
①愛知県内スタートアップ × アビームコンサルティング(Aichi Landing Pad 2024)
- 支援先スタートアップ:愛知県内の複数スタートアップ企業
- ファーム名:アビームコンサルティング株式会社
- 時期:2024年度(Aichi Landing Pad 2024)
- 内容:
愛知県が主催した「グローバルスタートアップマッチングプログラム」において、アビームが事業ニーズ分析、海外スタートアップとの協業案作成、PoC実施までの伴走支援を実施。特に、2週間の来日プログラムではスタートアップと県内企業を直接マッチングし、複数のPoC創出を促進しました。sdgsmagazine.jpabeam.com+2abeam.com+2abeam.com+2
②G-STARTUP × Globis Capital Partners(VC主導のスケール支援プログラム)
- 支援先スタートアップ:Globis VCから出資を受ける国内ディープテック系スタートアップ
- ファーム(VC)名:グロービス・キャピタル・パートナーズ(Globis Capital Partners)
- 時期:2019年〜2023年
- 内容:
GCPが2019年に立ち上げた「G-STARTUP」アクセラレータープログラムでは、出資先スタートアップ173社(2023年時点)に対して経営組織開発・CXO採用支援・グローバル展開戦略等、包括的支援を提供en.wikipedia.org+1abeam.com+1。2024年にはサンフランシスコ拠点開設も行い、グローバルスケールを意識した支援体制を強化中。
③スタートアップ&オープンイノベーション支援 × アビームコンサルティング(CEATEC 2024連動)
- 支援先:Tech系スタートアップ複数および大手企業
- ファーム名:アビームコンサルティング株式会社
- 時期:2024年(CEATEC前後)
- 内容:
同社オフィスで開催された「CEATEC OPEN INNOVATION DAY」では、スタートアップとの共創による新ビジネス創出支援や、PoC支援、メンタリングを実施。業界トレンドからユースケース創出までを伴走し、事業化の後押しを行いましたabeam.com+1abeam.com+1。
また、スタートアップの急成長を実現するための「投資戦略コンサルティング」も、コンサルティングファームが得意とする分野です。資本提携やM&Aといった選択肢も視野に入れながら、現実的かつスピーディに意思決定をサポートできます。
①株式会社IUCG × 医療・テック系スタートアップ(資本政策と資金調達支援)
- ファーム名:株式会社IUCG(公認会計士・VC出身者による資本政策に強いコンサルティングファーム)
- 支援先:医療・テック分野のスタートアップ複数(社名非公開)
- 時期:2022年〜現在
- 支援内容:
- 資本政策設計:ストックオプションプランの策定、シリーズA〜Cにおける資金調達ラウンド計画
- 投資家交渉支援:VCやエンジェル投資家とのタームシート交渉の実行支援
- CFO実務サポート:投資後の資金としての使途管理・内部統制構築
- 結果:複数案件で目標額の資金調達を達成し、IPO準備フェーズへの道筋を確実にサポート strategyand.pwc.com+5note.com+5executive-link.co.jp+5shopowner-support.netliiga.me+1note.com+1。
②G-STARTUPプログラム × Globis Capital Partners(投資戦略をベースにしたスケール支援)
- ファーム(VC)名:グロービス・キャピタル・パートナーズ
- 支援先:ディープテック系スタートアップ群(累計173社)
- 時期:2019年〜2023年
- 支援内容:
- シリーズA〜Bへの資金調達戦略支援
- CFOや経営陣の採用支援、組織体制構築
- 投資後のスケールプラン伴走(グローバル市場参入支援含む)
- 結果:多くの投資先がシリーズB以上で資金調達に成功し、ユニコーン級企業へ成長 globiscapital.co.jpabeam.com。
ヒューマントラストのコンサルティングサービス
ここからは、具体的なサービスプロバイダーとして、話題に上ることの多い「ヒューマントラスト コンサルティング」についてご紹介します。中小企業やスタートアップに寄り添った支援を得意とするこの会社では、幅広い専門領域にわたり適切なアドバイスを提供しているようです。事業統括の三坂は、三菱銀行での法人融資審査を皮切りに、独立してコンサルティング事業を開始し、多くの上場企業、未上場企業の事業戦略策定、資金調達支援、サステナビリティ経営支援、IPO支援、上場廃止戦略支援などを30年以上実施してきた実績があります。
実績としては、
・大手上場流通企業のM&A戦略全般の経営戦略を大和総研とともに支援
・大手機械メーカーの国内上場廃止、事業拠点の香港移転に関わるKPMGとの協業
・IPO関連の経営戦略資料の作成支援20件以上
・上場企業のIR資料策定支援、IRミーティング開催及び実務指導
・上場企業の経営企画部との協業によるが会計システム導入支援
・大手製造業の東京工場部門収益計画策定支援(生産性向上施策の策定)
など、を実施してきました。
ヒューマントラストのコンサルティングにどのような特徴があり、どのようなサービスを提供しているのかを知ることで、自社が求める支援内容とのマッチング度合いを判断できます。次の小見出しでは、具体的な特徴や提供サービスを見ていきましょう。
ヒューマントラストの特徴と提供サービス
ヒューマントラストの大きな特徴は、業界を問わず「中小企業コンサルティング」を中心に展開しつつも、大手並みのノウハウと「ビジネス戦略支援」体制を兼ね備えている点です。そのため、成長速度に合わせた柔軟なアドバイスができ、自社の変化に即対応した戦略提案を受けられるでしょう。
具体的には、「マーケティング戦略コンサルティング」「財務戦略コンサルティング」「人材育成プログラム設計」「ESG経営支援コンサルティング」など、多角的なアプローチを通じて企業の総合力を高める支援を提供しています。社内の組織改革から新規事業の立ち上げまで、幅広いサポートが可能な点が評価されているようです。
また、伴走型のコンサルティングスタイルをとっているため、経営者が抱える悩みを深く理解し、具体策を一緒にカタチにしていく流れを重視しているのも注目すべきポイントとなっています。
活用時の留意点と効果的な利用方法
シンクタンクやコンサルティングファームを使いこなすためには、契約前の準備や社内体制の整備、そして情報の共有方法など多くの点で注意が必要です。せっかく外部の知見を得ても、社内で活用できる土壌がなければ成果が半減してしまいます。
以下の小見出しでは、シンクタンク・コンサルティングファームを選ぶときに気をつけたいポイントや、事業ステージに応じてどのようにサービスを活かすかについて解説します。ここを踏まえて、より実践的に「事業戦略 コンサルティング」を活用していきましょう。
シンクタンクとコンサルティングファームの選び方
まず、シンクタンクを選ぶ場合は、自社が必要としている「市場分析 コンサルティング」や「競争分析コンサルティング」に強みを持つかどうかをチェックするとよいでしょう。自社が進出を考える業界に精通しているシンクタンクであれば、より質の高い調査結果を得られて意思決定の精度が高まります。
コンサルティングファームを選ぶ場合は、実行支援の範囲や成果物のクオリティ、またはチームのコミュニケーションスタイルが自社に合うかどうかが肝心です。「経営改善コンサルティング」や「業務効率化コンサルティング」をお願いしたいなら、現場視点で解決策を提案してくれるファームが望ましいでしょう。
さらに、費用面や契約期間、アフターフォローの体制なども吟味することで、長期的に「企業成長支援」を享受できるパートナー選びが可能になります。
事業ステージに合わせた戦略的活用法
企業が創業したばかりの段階では、戦略の土台づくりや資金調達の計画策定に重点を置き、「スタートアップコンサルティング」サービスを中心に導入すると効果的かもしれません。そこで得られるノウハウや実行支援は、ライバルに先んじて市場を開拓するための力になるでしょう。
事業が軌道に乗ったころには、改めて「リーダーシップ育成」や「組織改革コンサルティング」が重要になってきます。社内体制の強化は、新たなビジネスモデルを生み出す原動力となるので、中長期の視点で投資を行うのが得策です。
さらに、将来的に海外展開を考える場合は「グローバル展開 支援」に特化したコンサルティングファームを活用すると、文化や法規への対応がスムーズになります。このように、会社のライフステージに応じた段階的なサポートを得ると、成長のチャンスを逃さないでしょう。
比較分析:ヒューマントラストと他のコンサルティングファーム
既に触れたように、ヒューマントラストは幅広い領域での「事業戦略コンサルティング」を提供しています。一方、大手のコンサルティングファームは外資系が主流で、グローバルネットワークを活用した事例が多かったり、特定業界に特化した高レベルのリサーチ力を誇ったりと、それぞれに強みがあります。
そこで、ここでは中小企業が事業戦略を立案するうえでの比較検討ポイントを整理します。どんな企業や規模でも一律に「大手の方が良い」とは限らないため、自社にとって最適な「ビジネスアドバイザー」を見つけることが大切です。
この比較を通して、自社のフェーズや課題に応じた選択が成果を最大化するカギだと理解していただけるはずです。
中小企業の事業戦略における比較
中小企業が大手のコンサルティングファームと契約する場合、費用やコミュニケーション面でハードルを感じることが少なくありません。大手はグローバル規模の知見や実績を豊富に有する一方で、プロジェクトのスケールに応じた柔軟な提案を得にくい場合があります。特に小規模企業においては、費用対効果の問題も大きいと言えます。
一方、ヒューマントラストのように「伴走型支援」に重きを置くファームであれば、経営者の意向を汲み取りながらコミュニケーションを重視し、規模感に合う「経営改善コンサルティング」や「業務効率化コンサルティング」「資金調達に関するアドバイス」を提供してくれます。
このように、大手か中堅かという区分にとらわれず、自社のフェーズと事業ゴールに合ったパートナーを見極めることが「ビジネス戦略支援」の成功に直結するといえるでしょう。
まとめ:事業拡大へ向けての戦略的パートナー選び
ここまで述べてきたように、シンクタンクとコンサルティングファームは「企業成長支援」を行ううえで重要な役割を担っています。大切なのは、自社が求めるデータや分析を重視するならシンクタンク、実行力や伴走型支援を重視するならコンサルティングファーム、といった具合に使い分けを考えることです。
「事業戦略コンサルティング」から「リーダーシップ育成」「イノベーション支援」に至るまで、幅広い課題に対応できるパートナーを探すのは容易ではありません。しかし、だからこそ最適な外部リソースを選ぶことが、経営者の視野を大きく広げ、そして自社の可能性を高める鍵となるのです。
中小企業やスタートアップであっても、専門的な知見にアクセスすることでライバルとの差別化を図りやすくなります。ぜひ今後は、自社の事業ステージや課題に合わせて「シンクタンク」や「コンサルティングファーム」の積極的な活用を前向きに検討してみてください。なかでもヒューマントラストは、気軽に相談できるコンサルティングを実施し、大手のコンサルティングファームとの橋渡しも可能だと言えます。
最終的には、自社のビジョンに共感し、長期的に伴走してくれるパートナーこそが、事業拡大を実現する強い味方になるはずです。ヒューマントラストでは、皆さまのお問合せをお待ちしております。